...河野に取って全く呪うべき偶然でした...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...おのれを生かせおくいっさいの物をも呪うこの男より...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...少なくともこの方の土には邪悪な植物――呪うべきホップや葡萄が一度も芽ばえ……」論争がこの重大な瞬間に達したその時であつた……いつもきまつて論争の嵐の中で嵐の前ぶれになる男...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「手早い奴」
...書かせた訳であるか――人を呪うと臍(へそ)二つで...
直木三十五 「死までを語る」
...それは、当然、階級制度の教えるところの優越性も原因することには相違ないが、それほど神尾というものが、百姓を、忌み、嫌い、呪うというのは、別にまた一つの歴史もあるのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...検地の代官を呪う一味徒党の片われがいるかいないか...
中里介山 「大菩薩峠」
...天地人を呪うべき夜叉の姿も...
夏目漱石 「幻影の盾」
...この教育は結果に於てやはり甚しく呪うべきものを生みましたけれども(それは後に書きます)然し...
浜尾四郎 「悪魔の弟子」
...わが子を呪う――怒る――責める――――不孝者め! 心弱い...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...極度の嫌悪のために牢獄よりも忌わしく呪うべき建築全体を見た...
室生犀星 「幼年時代」
...人々がトラヤヌスの記憶を賛えてネロのそれを呪うのを見て深く心をうごかされるならば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...私は罪なき器を呪うことができない...
柳宗悦 「工藝の道」
...自身赤ゲットになることは容易な事業でない……寧ろ自分の生活の無意義を呪うあまり...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...自分を呪うべく突立っている眼の前の美しい幻影に向って...
夢野久作 「暗黒公使」
...「……畜生」呪う者ばかりが頭脳(あたま)へ映ってくる...
吉川英治 「宮本武蔵」
...もし他人の怒りと主我心を呪うならば...
和辻哲郎 「生きること作ること」
...自己そのものを責めることをせずしてむしろ漠然とある「不運」というごときものを呪う気持ちになる...
和辻哲郎 「停車場で感じたこと」
...しかれども豪壮を酒飲と乱舞に衒(てら)い正義を偏狭と腕力との間に生むに至っては吾人はこれを呪う...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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