...其處の海員周旋屋の内幕に通曉して居た事であつた...
石川啄木 「病院の窓」
...ある者は周旋屋で...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...周旋屋のいいのに会えば...
高見順 「いやな感じ」
...金貸しや地所売買の周旋屋をしている丸山などと一緒に叔父はその会社を盛り立てようとしていた...
徳田秋声 「足迹」
...周旋屋にたのんで、少し遠くに煙草化粧品の小さな店を――前のところより少し静かな小綺麗な街路で――見付けて、そこに移り、前の家には、周旋屋の手で、譲店の大きな紙がはられました...
豊島与志雄 「肉体」
...電話(でんわ)の周旋屋(しうせんや)をしてゐる田中(たなか)と云(い)ふ男(をとこ)が...
永井壮吉 「吾妻橋」
...御相談と申すはかの妾宅の一件御存じの如く兼々(かねがね)諸処心当りへ依頼致置(いたしおき)候処昨日手頃(てごろ)の売家二軒有之候由周旋屋の手より通知に接し会社の帰途一応見歩き申候...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...同時にこういう家(うち)の一人娘は今頃周旋屋(しゅうせんや)の餌(えば)になってどこぞで芸者でもしていはせぬかと...
永井荷風 「日和下駄」
...もともと家屋電話の周旋屋というのは以前瓦町の店で使っていた男がやっているので...
永井荷風 「雪解」
...すべての周旋屋に共通な法螺吹(ほらふ)きであると云う真相をよく自覚していると云う意味なんだから...
夏目漱石 「坑夫」
...周旋屋の前に貼出(はりだし)てある掲示に足をとどめたり...
水上滝太郎 「果樹」
...横丁(よこちょう)に住む周旋屋(しゅうせんや)の王(おう)という痩(や)せ婆さんだ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...押司さんの方は」「おまえさん、周旋屋だろ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...遊廓(くるわ)より他には貸してくれる所はございますまい』槌屋(つちや)という周旋屋の手代はそう云って...
吉川英治 「死んだ千鳥」
...何処の周旋屋へ行っても...
吉川英治 「死んだ千鳥」
...日の出町の周旋屋で...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...周旋屋の婆さんがくれた菜漬をブラ下げて...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...しもたやみたいな周旋屋の二階の六畳二間を借りたのだった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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