...周到に手帖を畳んで冥想(めいそう)していると...
海野十三 「人間灰」
...それともこの殺人犯人は用意周到にも...
江戸川乱歩 「悪霊」
...そのかわりには、用意周到にも、万々一のことがあってはと、かつて店の盗難事件を依頼してその手並みのほどを知っている、私立探偵の明智小五郎に、令嬢の保護をたのむことにした...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...周到に綿密に考慮してあり...
大下宇陀児 「乱歩分析」
...早速みじめな下宿へと戻って復讐計画を周到に進める...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...与えられた諸知識の周到に統一的な...
戸坂潤 「科学論」
...伊藤公爵と雖も或は彼れの用意の周到に如かざるべし...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...泰西人が浮世絵の鑑賞にはこの種の論法尠からず用意周到に過ぎてかへつて当を得ざるものといふべし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...自分は早くも旅の用意にかかったお銀様――お銀様自身の用意よりもなお周到に...
中里介山 「大菩薩峠」
...且つ周到に包蔵しているあの頭は大したもので...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼女はその父がきわめて用意周到に避けてきたいくつかの植物の匂いを平気で吸い...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...用意周到にせねばならなかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...グラントは周到に罠が仕掛けられたことを知り始めた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...除服後の姫君たちの衣服その他を周到にそろえた贈り物をした...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...馳(はし)りながら津の国の人は周到に注意していった...
室生犀星 「姫たちばな」
...足なら足の一ところを叮嚀(ていねい)周到にタオルと石鹸を当てがい...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...それから今日まで周到に狡猾に...
山本周五郎 「追いついた夢」
...彼女の周到にして静かな観察には...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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