...いつだつてちやんと心の獨立と矜恃をもつて居たので用意周到なものである...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...用意周到な犯人が...
海野十三 「麻雀殺人事件」
...もっとこちらを向いて下さい」川手氏は博士の用意周到なやり口に...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...それにもかかわらず技術官で生命をおとした人はほとんどないというのは畢竟(ひっきょう)多年の経験による周到な準備と注意によるものであろう...
寺田寅彦 「地図をながめて」
...抽象的なフラーゼがなく実質的で冷静周到な内容のもので...
戸坂潤 「読書法」
...常に出處進退に注意するの周到なるを信ずれども...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...その瞬間私の頭の中には最も周到なる熟慮が働いて復讐の計画がたちどころに成った...
豊島与志雄 「蠱惑」
...周到な用意を伴った誠心誠意よりも...
中島敦 「南島譚」
...用意なかなか周到なもので...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...そして極めて周到な解剖と精密な毒物検出試験によるのでなければその死因がなんであるか証明することが出来ぬのである...
久生十蘭 「黒い手帳」
...その実自分にとっては周到な先の先まで思いめぐらし考案にふけっていた...
本庄陸男 「石狩川」
...卷末の用意周到なる索引は...
本多靜六 「大植物圖鑑」
...じつに用意周到なやり方だった...
牧逸馬 「浴槽の花嫁」
...ひと目投げると対手(あいて)の足さきから頭のさきまで見とどける周到な働きと迅速な解剖的視覚をもっているのであった...
室生犀星 「幻影の都市」
...さきのような不必要な細心さや周到な注意を払うことがなかった...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...右のように周到な手順と力闘の労によって...
山本周五郎 「青べか物語」
...その用意の周到なるに...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...義経は用意周到な人だったという...
吉川英治 「随筆 新平家」
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