...人間にとって特別に重要であるために最も周到な観察の目的物となるものはまず第一に時間の知識であった...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...周到なる計画性とその実行力とを示してくれるならばいかなる困苦にも堪え得るものであるが...
伊丹万作 「戦争中止を望む」
...しかも常に用意周到な蠅男である...
海野十三 「蠅男」
...なんという用意周到な計画だったでしょう...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...豪族タゴール一家の周到な庇護(ひご)によってわずかに事なきを得は得たものの...
岡倉由三郎 「茶の本」
...昔の徳川時代の江戸町民は永い経験から割り出された賢明周到なる法令によって非常時に処すべき道を明確に指示され...
寺田寅彦 「烏瓜の花と蛾」
...伊藤侯が單名を以て政友會を組織するに付て用意の周到なる實に斯の如きものあり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...三重吉は用意周到な男で...
夏目漱石 「文鳥」
...これは周到な注意と...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...もっとも周到なる総監の肖像画であると舌を捲くであろう...
久生十蘭 「魔都」
...他人が何か苦しい羽目に立っているような時、彼は実に周到な、しっかりした助言を与える! 『なんという機敏な頭だろう! なんというしっかりした人格だろう!』と群衆は叫ぶ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...あれほど周到なる警戒設備が整っているのに...
モーリス・ルブラン Maurice Leblanc 婦人文化研究会訳 「探偵小説アルセーヌ・ルパン」
...われ/\は周到な用意と打合せと団結要求とを怠ってはならぬ...
槇村浩 「我々は牢獄で何をなすべきか」
...それにカエサルの霊魂ほど周到な・活溌な・そしてまた辛抱強い・霊魂がかつてあったろうか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しかもその世に遺っていた古書とても決して普遍周到な全国民の記述ではなかった...
柳田國男 「地名の研究」
...右のように周到な手順と力闘の労によって...
山本周五郎 「青べか物語」
...その用意の周到なるに...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...周到な情勢判断だけを握って...
吉川英治 「平の将門」
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