...或政治家のところへ大酒家が二三名集つた時、餘り呑むので、そこの細君が中頃に燒酎を出し、それからただの湯を入れた徳利を幾度でも持つて行くと、それを知らずに飮んで徹宵徹夜したこと...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...近所の酒場やおでんやでも呑むが...
徳田秋声 「縮図」
...伯が清濁併せ呑むの大度と...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...それを思うとさすがの無情漢も暗然として涙を呑むばかりだ...
中里介山 「生前身後の事」
...「あつた/\」固唾(かたづ)を呑む人々の前へ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...最初の徳利はなんにも入っていないが、酒を呑む前に、万兵衛はうんと吐根(とこん)を呑んでいた、――二本目の酒――毒の入ったのは佐太郎一人で呑んだかな...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...又は朝起きて直ぐ呑む煎藥(せんやく)なりに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「主人は酒を呑むのか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私が呑むといたしたら如何なものでしょう」「それは卑怯」大井久我之助は勃然として膝を立て直しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そして大井久我之助がそれを呑む――という息の詰(つ)まるような時分を狙って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...これから寝ようとしている内儀さんの首を射た」「――」聴く人は固唾(かたず)を呑むばかり...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何とうわべばかりの人間がうろうろしている事よ!肺病は馬の糞汁(ふんじゅう)を呑むとなおるって辛い辛い男に呑ませるのは心中ってどんなものだろう金だ金だ金が必要なのだ!金は天下のまわりものだって云うけど私は働いても働いてもまわってこない...
林芙美子 「新版 放浪記」
...酒を呑む程に酔がまわる程に...
林芙美子 「新版 放浪記」
...第一湯呑みで呑むは毒でござりましよと告口(つげぐち)するに...
樋口一葉 「にごりえ」
...砒素を毎日少しづつ呑むと肌の色艶がよくなつて若返るといはれ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
......
前田普羅 「普羅句集」
...また九首の雄(ゆうき)ありて人を呑む...
南方熊楠 「十二支考」
...呑むひまもなく来てしまった...
宮沢賢治 「疑獄元兇」
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