...登志子は呆然とそこに立っていた...
伊藤野枝 「わがまま」
...三人とも呆然として足を止めた...
C. スミス C. Smith The Creative CAT 訳 「西洋科学は素晴らしい」
...呆然とした顔付だった...
豊島与志雄 「丘の上」
...中津は意外の結果に呆然とした...
豊島与志雄 「坂田の場合」
...九輪を型どった青銅の噴泉の傍に呆然としていると...
豊田三郎 「リラの手紙」
...呆然としてしまった...
直木三十五 「南国太平記」
...自分は呆然として却て物珍らしく彼方此方(かなたこなた)を眺めながら歩いて行くと偶然にも向うから來掛る宇田流水に出會つた...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...それはいけませんワ、父と、花房さんと、千種さんが在(いら)っしゃるんです――エ? ――謄本(コピー)は? 御存じない、どうしても――」花枝は受話器を握ったまま、途方に暮れて、呆然と父の顔、花房探偵の顔、千種十次郎の顔を順々と見廻しました...
野村胡堂 「女記者の役割」
...呆然として我を忘れた石川良右衛門に返しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「どう? 八五郎親分」「ない」八五郎は呆然として首を起しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そして私が呆然として突つたつてるまに...
萩原朔太郎 「中央亭騷動事件(實録)」
...キンキラ坊主は呆然と私を見ていたが...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...ウージェーヌは全く不意を突かれて呆然として隣人を見た...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...呆然となる思いだった...
火野葦平 「花と龍」
...金吾 はあー……(呆然として相手を見つめて立つ)春子 ずいぶんお待たせしたんじゃありません? いろいろナニしてて...
三好十郎 「樹氷」
...(その間仙太郎は位牌を見詰めて立ったまま目まいでもするらしい様子で呆然と黙っている)……仙エムどんのように腹の中の綺麗であった人もねえが...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...人々、呆然と佇む...
山中貞雄 「森の石松」
...呆然とした顔つきで...
蘭郁二郎 「宇宙爆撃」
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