...更に生活内容そのものに内具する「神聖なる不安」は吾人に進撃と爆發との力を與へる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...遂に吾人の一生を作る向上の努力を生まずんばあらず...
石川啄木 「閑天地」
...快楽等が悉(ことごと)く人種上に及ぼす効果如何によつて規矩せられるといふならば早晩ある絶対の標準を定めて吾人は悉くそれに準拠しなければならないやうになるであらう...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...若し吾人が後の意見を持するとすれば性的生活に於て正不正成長衰退自己の犠牲及び他人の犠牲といふことが人生の他の局面に於けるより一層密接の関係を有するものなることを知るのである...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...希望と忠言とを寄せられることは吾人の熱望するところである...
岩波茂雄 「読書子に寄す」
...太陽の下に於ける吾人現在の地位は何人(なんぴと)にも動かされざるべし...
大隈重信 「世界平和の趨勢」
...畢竟吾人が本能の滿足に對して必須の方便たるに過ぎざること...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...さすれば吾人の今日の作家に要求する国民的特質なるものは件(くだん)の発達し化醇せられたる特質にはあらざるか...
綱島梁川 「国民性と文学」
...実際多くの場合にこの期待は吾人を欺かず...
寺田寅彦 「自然現象の予報」
...未来に関して吾人の言いうる事は系の公算の増すという事だけではあるまいか...
寺田寅彦 「時の観念とエントロピーならびにプロバビリティ」
...これは吾人の官能の外にあるものでつまり一つの観念ではあるまいか...
寺田寅彦 「物質とエネルギー」
...少なくも吾人の科学に信拠すればそうなるはずである...
寺田寅彦 「方則について」
...人は狂気沙汰(ざた)の小動物となって――(吾人(ごじん)も皆一度はそうであった)――あるいは自殺のうちに...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...吾人はこれに因(よ)つて独(ひと)り歌麿のみならず一般の日本画家が裸形に対する了解の如何(いかん)とまた描写の方法の如何を窺ひ得べし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...吾人は少なくとも早くすでに職業なき閑人として存在しなければならないはずである...
夏目漱石 「思い出す事など」
...次に吾人は色に譬へて足利藤原の兩時代を比較して見やうと思ふ...
原勝郎 「足利時代を論ず」
...吾人たとひ現時に於て骨を溝中に暴(さら)すとも百世の後...
山路愛山 「信仰個条なかるべからず」
...吾人の所謂(いはゆる)才子とは何ぞや...
山路愛山 「明治文学史」
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