...如何に彼が其直覚的烱眼に於て、入道相国に及ばざるにせよ、如何に彼が組織的頭脳に於て、信西入道に劣る遠きにせよ、如何に一身の安慰を冥々に求めて、公義に尽すこと少きの譏を免れざるにせよ、如何に智足りて意足らず、意足りて手足らず、隔靴掻痒の憂を抱かしむるものあるにせよ、吾人は少くも、彼が大臣たる資格を備へたるを、認めざる能はず...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...天眞とも離れ過去の渾然たる文明とも離れた吾人の世界は「新生の歌」が響くには餘りに黴臭い...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...要(えう)するに今日(こんにち)吾人(ごじん)の姓(せい)と稱(しやう)するものは實(じつ)は苗字といふべきもので...
伊東忠太 「誤まれる姓名の逆列」
...若し吾人にしてこの事実を認め得たならば仮令それが如何程崇高なるものにせよ一定不変の理想と云ふが如きものを要求することはないであらう...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...故に最も重要なることは吾人が精細に自然を研究し尽した後に吾人の権利の観念を自然と調和せしむるが如く計ることがある...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...ヨブ記が特殊の力を以て吾人を惹(ひ)くゆえんの一はここにあるのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...吾人の常に意を用うべきは此処(ここ)に在る...
大隈重信 「三たび東方の平和を論ず」
...吾人は是を數ふるの煩はしきに堪へざる也...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...吾人寧ろ生なきを幸とせむ...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...吾人は感情に制せらるべからず...
竹越三叉 「世界の日本乎、亞細亞の日本乎」
...地殻の構造について吾人(ごじん)の既に知り得たところは甚だ少ない...
寺田寅彦 「地震雑感」
...しかして吾人今日の位地はこれを推測することすら容易ならず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...吾人(ごじん)をして...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...故に吾人(ごじん)の立場で見る時は...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...吾人(ごじん)窃(ひそ)かに憂(うれ)うらくは...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...吾人は似て非なる者を悪(にく)む...
山路愛山 「英雄論」
...吾人は真の才子に与(くみ)する者也...
山路愛山 「明治文学史」
...吾人の生活にかくのごとき信念を与うる者は芸術である...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
便利!手書き漢字入力検索