...突然(いきなり)林の中で野獣でも吼える様に怒鳴りつける...
石川啄木 「刑余の叔父」
...まるで牛が吼えるやうやおまへんか...
薄田泣菫 「茶話」
...遠くの方で獣の吼える声が物凄く聞えてきた...
田中貢太郎 「狼の怪」
...突然私は犬の凄じく吼える声が夜の空気を劈(つんざ)いてきこえて来るのを耳にした...
田山録弥 「北京の一夜」
...吼えるような喚くような声で叫びだした...
豊島与志雄 「鳶と柿と鶏」
...ムクが吼えると、牛や馬までが竦(すく)んでしまったこともこの道中で実見しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...獅子の吼える音とおなじなのでございます」虫の鳴く音から誘われた弁信の耳には...
中里介山 「大菩薩峠」
...『そして僕は、ヘスペリディーズの庭を捜しているのだ!』『ほう! ほう! ほう!』巨人はびっくりするほど大きな声で、吼えるように、笑い出しました...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...つゞいて熊がすさまじく吼える声が聞えたので...
宮原晃一郎 「熊捕り競争」
...よく吼(ほ)えるが一向吼える意味がはっきりしないという頓狂ものです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...食物をやってマア人が通ると吼えるだけいいと笑っていたところ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...吼える日本海のぎりぎりまで町裾を捌いてゐる...
室生犀星 「命」
...或蛙(あるかへる)が牛の声で吼える...
與謝野寛 「南洋館」
...天井に近い高い壁から時時造りものの獅子が首を出して吼える仕掛けになつてゐるカフヱーで...
吉井勇 「酔狂録」
...龍神が吼えるかと疑われるばかり聞えた...
吉川英治 「三国志」
...月を望んで谷底から吼える虎のように...
吉川英治 「三国志」
...吼えるような声で...
吉川英治 「私本太平記」
...とうとうと吼える滝の音のほかは...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索