...突然(いきなり)林の中で野獣でも吼える様に怒鳴りつける...
石川啄木 「刑余の叔父」
...みんな牛のように吼えるものと見えまして……...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...まるで牛が吼えるやうやおまへんか...
薄田泣菫 「茶話」
...突然私は犬の凄じく吼える声が夜の空気を劈(つんざ)いてきこえて来るのを耳にした...
田山録弥 「北京の一夜」
...または歯の抜けたような音色で吼える手風琴を鳴らしたりした...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...吼えるような喚くような声で叫びだした...
豊島与志雄 「鳶と柿と鶏」
...ムクが吼えると、牛や馬までが竦(すく)んでしまったこともこの道中で実見しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...空谷に向つて吼える...
中島敦 「山月記」
...飄々と吼える強風と怒濤の晦冥のなかで...
久生十蘭 「ノア」
...吼えるやうな声を振り絞つておほまかを歌ひ出した...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...つゞいて熊がすさまじく吼える声が聞えたので...
宮原晃一郎 「熊捕り競争」
...よく吼(ほ)えるが一向吼える意味がはっきりしないという頓狂ものです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...食物をやってマア人が通ると吼えるだけいいと笑っていたところ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...吼える日本海のぎりぎりまで町裾を捌いてゐる...
室生犀星 「命」
...天井に近い高い壁から時時造りものの獅子が首を出して吼える仕掛けになつてゐるカフヱーで...
吉井勇 「酔狂録」
...威猛高(いたけだか)に吼えると...
吉川英治 「三国志」
...月を望んで谷底から吼える虎のように...
吉川英治 「三国志」
...とうとうと吼える滝の音のほかは...
吉川英治 「宮本武蔵」
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