...この国では罪人を罰しないのですか?」ペップは金口(きんぐち)の煙草の煙をまず悠々(ゆうゆう)と吹き上げてから...
芥川龍之介 「河童」
...風が吹き上げ始め...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...わが国の全艦隊を天空(てんくう)一哩(マイル)の上へまで吹き上げることが出来るのである...
海野十三 「諜報中継局」
...ただ聞えてくるものとては遥かの相模灘(さがみなだ)から吹き上げてくる強い海風を受けて...
橘外男 「逗子物語」
...膓(ちょう)から出る息が一直線に吹き上げたのだが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...そしていろんな物の形をシャボン玉で吹き上げて...
豊島与志雄 「シャボン玉」
...鉢の汁でシャボン玉をいくつか吹き上げました...
豊島与志雄 「シャボン玉」
...冷たい霧が吹き上げてくる...
豊島与志雄 「道連」
...吹き下ろし吹き上げる...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...多くの場合には非常に小さい粉雪(こなゆき)が風で吹き上げられて...
中谷宇吉郎 「雪」
...眉を焼いて吹き上げる焔(ほのお)の渦...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...どこかに突き当って血でも吹き上げたならば...
林芙美子 「清貧の書」
...吹き上げる十二月の風に...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...その青年の纓(えい)を吹き上げていた風が...
堀辰雄 「ほととぎす」
...寒い風が土間から吹き上げて來る……かうした心掛に立脚した...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...谿から吹き上げる怖ろしい風が一陣...
吉江喬松 「山岳美觀」
...薄氷の張っている三味線堀(しゃみせんぼり)から吹き上げて来る風にもふるえ上がッて...
吉川英治 「江戸三国志」
...知られざる怪獣が山の如き泡の柱を霞んだ空に吹き上げていた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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