...この国では罪人を罰しないのですか?」ペツプは金口の煙草の煙をまづ悠々と吹き上げてから...
芥川龍之介 「河童」
...はなの先のカーテンを吹き上げました...
アンデルセン 楠山正雄訳 「影」
...風が吹き上げ始め...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...ゼムリヤ号がヘルナー山頂に吹き上げられたのも...
海野十三 「地球発狂事件」
...その反動で自分たちが吹き上げられて助かったなどとは気がつかず...
海野十三 「地中魔」
...大和の方へ西風が吹き上げて雲が離れるように離れていても忘れは致しません...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...そこにある団扇(うちわ)をとりて寛(くつ)ろぎぬ汗をかくかかぬなんどの物語昼の蚊の静かに来にし雅会かな吹き上げて廊下あらはや夏暖簾(なつのれん)七月二十五日 芝公園...
高浜虚子 「六百句」
...「たちまち生えたる青草を根こそぎに大風が吹き上げて...
知里真志保 「アイヌ語のおもしろさ」
...シャボン玉を一つ吹き上げながら...
豊島与志雄 「シャボン玉」
...胆吹山容の雄偉にして黝黒(ゆうこく)なることは少しも変らず、大風はその山全体から吹き湧き、吹き起り、吹き上げ、吹き下ろすようにのみ思われて、つまり、山全体が大きな呼吸をしているようにしか、お雪ちゃんには受けとれなかったのは、さしも大風ではあるけれども、雨というものは一滴も降ってはいず、星の空はらんかんとして、山以外の天地は至って静かなものです...
中里介山 「大菩薩峠」
...その小さな五体が吹き上げられ...
中里介山 「大菩薩峠」
...その青年の纓(えい)を吹き上げていた風が...
堀辰雄 「ほととぎす」
...したゝか息を吹き上げながら作業をしてゐた...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...そこから吹き上げて來るのを感じた...
三好十郎 「肌の匂い」
...貧しげな匂いを吹き上げてきた風...
山川方夫 「昼の花火」
...横町から五階の窓まで吹き上げて...
夢野久作 「ココナットの実」
...犯人の名前が判明(わか)ると同時にわかるんだがね」正木博士は又も長々と煙を吹き上げて空嘯(そらうそぶ)いた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...御主人はさり気なく葉巻の煙をさり気なく吹き上げながら...
夢野久作 「鼻の表現」
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