...つめたい風が下から彼のオーバーに吹き上げて来た...
梅崎春生 「狂い凧」
...わが国の全艦隊を天空(てんくう)一哩(マイル)の上へまで吹き上げることが出来るのである...
海野十三 「諜報中継局」
...ただ聞えてくるものとては遥かの相模灘(さがみなだ)から吹き上げてくる強い海風を受けて...
橘外男 「逗子物語」
...その窓掛(カーテン)を天井へ吹き上げて...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...髪毛(かみのけ)一すじ程の煙りも吹き上げない...
戸田豊子 「鋳物工場」
...残りの汁で大きなシャボン玉を一つ吹き上げて...
豊島与志雄 「シャボン玉」
...どこからともなく一陣の風が吹き上げて来ました...
中里介山 「大菩薩峠」
...吹き上げる泡(あわ)と脚(あし)を洗う流れとで...
夏目漱石 「行人」
...やけッぱちに葉巻の煙を吹き上げている警保局長の方へふりかえり...
久生十蘭 「魔都」
...その冠の纓(えい)が心もち吹き上げられたのを...
堀辰雄 「ほととぎす」
...庇の合間から吹き上げて来る粉雪が...
本庄陸男 「とも喰い」
...寒い風が土間から吹き上げて來る……かうした心掛に立脚した...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...貧しげな匂いを吹き上げてきた風...
山川方夫 「昼の花火」
...砂や小石を吹き上げて...
夢野久作 「白髪小僧」
...鉄塊が真白い息を吹き上げた...
夢野久作 「線路」
...彼女の顔へ吹き上げられてくる螢も...
吉川英治 「江戸三国志」
...薄氷の張っている三味線堀(しゃみせんぼり)から吹き上げて来る風にもふるえ上がッて...
吉川英治 「江戸三国志」
...寒い潮(しお)の香と千鳥がそこらの川口から吹き上げた...
吉川英治 「べんがら炬燵」
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