...森の風で吹き上げられた花粉の雲が...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...水道栓が音を立てて水を吹き上げていた...
梅崎春生 「幻化」
...ゼムリヤ号がヘルナー山頂に吹き上げられたのも...
海野十三 「地球発狂事件」
...わが国の全艦隊を天空(てんくう)一哩(マイル)の上へまで吹き上げることが出来るのである...
海野十三 「諜報中継局」
...下から吹き上げて来る風は膓(はらわた)から脳天にまで滲みこむように冷たかった...
高浜虚子 「富士登山」
...雄鹿の群声を挙げて啼けば雄犬は声を挙げて吠えるよ北風が急に炉端へ吹いて来て灰が雲のやうに空へ舞ひ上る葦原が光る美しく光る後の丘へ神様が天降つた後の丘で美しい風の音が聞える大きな鯨がより上つたまあうれしい神様が神駕に乗つてお出になつたわしは大層大きな鯨だから庭の上から冷い空気や風に吹き上げられる(この諧謔はもはや婦人のものではない...
知里真志保 「アイヌ族の俚謡」
...残りの汁で大きなシャボン玉を一つ吹き上げて...
豊島与志雄 「シャボン玉」
...胆吹山容の雄偉にして黝黒(ゆうこく)なることは少しも変らず、大風はその山全体から吹き湧き、吹き起り、吹き上げ、吹き下ろすようにのみ思われて、つまり、山全体が大きな呼吸をしているようにしか、お雪ちゃんには受けとれなかったのは、さしも大風ではあるけれども、雨というものは一滴も降ってはいず、星の空はらんかんとして、山以外の天地は至って静かなものです...
中里介山 「大菩薩峠」
...紫色の煙と共に吹き上げている...
中里介山 「大菩薩峠」
...下から泥を吹き上げる...
夏目漱石 「永日小品」
...そうして幾百となく器械で吹き上げられる風船を一つ攫(つか)んだら...
夏目漱石 「門」
...河底から饐えた臭ひが吹き上げて来た...
林芙美子 「瀑布」
...庇の合間から吹き上げて来る粉雪が...
本庄陸男 「とも喰い」
...そこから吹き上げて來るのを感じた...
三好十郎 「肌の匂い」
...砂や小石を吹き上げて...
夢野久作 「白髪小僧」
...御主人はさり気なく葉巻の煙をさり気なく吹き上げながら...
夢野久作 「鼻の表現」
...岩角にすがつて下の方地獄谷から吹き上げて來る烈風に面して立つと...
吉江喬松 「山岳美觀」
...絶えず底から吹き上げている渓谷の冷風...
吉川英治 「江戸三国志」
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