...幾分にても好意を感じたるはこの二人の喇叭吹きだけなり...
芥川龍之介 「北京日記抄」
...宇宙艇を包んでいたエフ瓦斯の幕が吹きとばされて見る見るうちに淡(あわ)くなっていった...
海野十三 「火星探険」
...アレヨアレヨと云ううちに氷を含んだような冷い猛烈な疾風がピュウピュウと吹きだした...
海野十三 「雷」
...ばらばらになって空中に吹きとんでしまうんだ...
海野十三 「人造人間の秘密」
...藤山屋(三〇・中)吹雪に吹きまくられて行乞...
種田山頭火 「行乞記」
...碧(あお)く晴れた空には寒く澄んだ風が吹きわたって...
近松秋江 「狂乱」
...彼らの屋根裏の室には喜悦の竜巻(たつまき)が吹き過ぎていた……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...九朝から吹き出した風が...
豊島与志雄 「二つの途」
...下からは塩気(しおけ)を帯びた風が吹き上げて来るようでありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...中学位の連中に吹き込んでおくと...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...白い泡(あわ)を岩角に吹き散らして鳴りながら流れる早瀬の上に架(か)け渡した橋の上をそろそろ通った...
夏目漱石 「明暗」
...この紫御殿ごと吹き飛ばされ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...笛吹きは笛をとり出して吹きました...
宮本百合子訳 「二つの短い話」
...吹きあげる十二月の風に...
林芙美子 「新版 放浪記」
...風が沫(あわ)を吹き聚(あつ)めて高さ数百丈となるを見...
南方熊楠 「十二支考」
...汀(みぎわ)に大きな石のごろごろした、吹きさらしの、「さむさ橋」という俗称のぴったりする観景である...
山本周五郎 「寒橋」
...上から息を吹きこんだり...
夢野久作 「虻のおれい」
...塵埃を吹き込む東風とチブスと工廠(こうしょう)の煙ばかりが自由であった...
横光利一 「街の底」
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