例文・使い方一覧でみる「吸口」の意味

...小芳は慌（あわただ）しく銀の小さな吸口を払（はた）いて煙管（きせる）を棄てたのである... 小芳は慌しく銀の小さな吸口を払いて煙管を棄てたのであるの読み方
泉鏡花「婦系図」

...象牙の吸口から出た六尺あまりの斑竹の先きにある白銅の火皿の中の火の光が...
魯迅井上紅梅訳「風波」

...吸口まで火になった煙草を... 吸口まで火になった煙草をの読み方
海野十三「大宇宙遠征隊」

...……資本さえありあ只の煙草の吸口からだって百万長者になれるんだ...
アントン・チェーホフ　Anton Chekhov 神西清訳「マリ・デル」

...吸口の方に藁切（わらぎ）れが飛び出したようなのがあったがその方は試（ため）した事がない... 吸口の方に藁切れが飛び出したようなのがあったがその方は試した事がないの読み方
寺田寅彦「喫煙四十年」

...口からはなした朝日の吸口を緑色羅紗（ラシャ）の卓布に近づけて口から流れ出る真白い煙をしばらくたらしていると... 口からはなした朝日の吸口を緑色羅紗の卓布に近づけて口から流れ出る真白い煙をしばらくたらしているとの読み方
寺田寅彦「喫煙四十年」

...吸口がないから... 吸口がないからの読み方
豊島与志雄「月明」

...蝋引きの吸口を必ず用いて... 蝋引きの吸口を必ず用いての読み方
豊島与志雄「十一谷義三郎を語る」

...吸口は歯で磨滅している... 吸口は歯で磨滅しているの読み方
豊島与志雄「ヘヤーピン一本」

...いわんやこれは金の吸口の着いた埃及産（エジプトさん）である... いわんやこれは金の吸口の着いた埃及産であるの読み方
夏目漱石「虞美人草」

...代助の方は金（きん）の吸口（すひくち）を四五本手烙（てあぶり）の中（なか）へ並（なら）べた... 代助の方は金の吸口を四五本手烙の中へ並べたの読み方
夏目漱石「それから」

...錫（すず）の胴（どう）に水を盛って雁首（がんくび）から洩（も）れる煙がこの水の中を通って吸口まで登ってくる仕掛なのだから... 錫の胴に水を盛って雁首から洩れる煙がこの水の中を通って吸口まで登ってくる仕掛なのだからの読み方
夏目漱石「満韓ところどころ」

...煙管（きせる）の吸口で格子の外を指すのです... 煙管の吸口で格子の外を指すのですの読み方
野村胡堂「錢形平次捕物控」

...太さ煙管の吸口ほどの鋼鉄の鏨を押し出して見せるのです... 太さ煙管の吸口ほどの鋼鉄の鏨を押し出して見せるのですの読み方
野村胡堂「銭形平次捕物控」

...吸口だけは銀を張つた... 吸口だけは銀を張つたの読み方
野村胡堂「錢形平次捕物控」

...煙草入や吸口（すいくち）ごと奪（と）られることもあり... 煙草入や吸口ごと奪られることもありの読み方
ニコライ・ゴーゴリ　Nikolai Vasilievitch Gogolj（Николай　Васильевич　Гоголь）平井肇訳「死せる魂」

...琥珀の吸口のついたトルコ煙管もあれば... 琥珀の吸口のついたトルコ煙管もあればの読み方
ニコライ・ゴーゴリ　Nikolai Vasilievitch Gogolj（Николай　Васильевич　Гоголь）平井肇訳「死せる魂」

...いつかもこんな吸口の付いたやつをすったことがある... いつかもこんな吸口の付いたやつをすったことがあるの読み方
山本周五郎「麦藁帽子」

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