...此(こ)の点お含み置かれるよう願上候...
太宰治 「帰去来」
...青年は含み笑いを洩(も)らしました...
橘外男 「棚田裁判長の怪死」
...互いちがいに脚を絡ませるような歩き方、笑っている眼、太い含み声だ...
谷譲次 「踊る地平線」
...二人は敵意を含みながら顔を見合った...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...どうか其點をお含みおきを願ひます...
内藤湖南 「日本文化の獨立」
...タバコとマントが恋をしたその筈だタバコとマントは同類でタバコが男でマントが女だ或時二人が身投心中したがマントは重いが風を含みタバコは細いが軽かつたので崖の上から海面に到着するまでの時間が同じだつた神様がそれをみて全く相対界のノーマル事件だといつて天国でビラマイタ二人がそれをみてお互の幸福であつたことを知つた時恋は永久に破れてしまつた...
中原中也 「タバコとマントの恋」
...八五郎の「武家臆病論」には何やら含みのありそうな匂いがするのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...微笑を含みて読みもてゆく...
樋口一葉 「軒もる月」
...左様お含み下され度候...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...実際記録簿が一切の出生及び死亡を含み...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...持續とは過去を含み未來を咬み前進しつつ膨れてゆく絶え間なき過程である...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...○鶏その他鳥類の病死せるものあるいは腐敗に近きものは眼の中に水液を含み...
村井弦斎 「食道楽」
...多少は含みのある調子で...
山本周五郎 「思い違い物語」
...あやは含み笑いを続けてい...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...風流は所詮意志をも含み感性的直感をも含む意志でもなく直感でもない分析禁断の独立的なる綜合的認識形式としての一つの言葉である...
横光利一 「新感覚論」
...同時に含み流されて来ていることにも気附いて来る...
横光利一 「スフィンクス(覚書)」
...」むしろ千鶴子によりも久慈に答えるらしい含みでそんなに真紀子の云うのを...
横光利一 「旅愁」
...唸(うな)りそうな含みを持っていた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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