...痩蓋(そうがい)煙を含み危根(きこん)石を倒すの状...
芥川龍之介 「骨董羹」
...含み声の答があって...
芥川龍之介 「妖婆」
...鼻の大きいその含み聲の下司が...
田山花袋 「道綱の母」
...その液汁中には護謨を含み...
寺田寅彦 「話の種」
...それが数学を含みその限り精密であるという点にあるのであるから*...
戸坂潤 「科学方法論」
...長尾は口数少く笑みを含み...
豊島与志雄 「別れの辞」
...どうか其點をお含みおきを願ひます...
内藤湖南 「日本文化の獨立」
...内儀の云う言葉に賛同を示すらしく至極下品な調子で含み笑いをしつつ男に揶揄(やゆ)的な嘲笑を浴せて居ります...
西尾正 「陳情書」
...問題は無限の解決を含み...
西田幾多郎 「デカルト哲学について」
...その含み笑いの妖しくも艶(あで)やかだったこと――「これは手ひどい...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...含み笑ひするやうなお近です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何やら含みのあることを言ひだすのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...例の陰気な含み声を真似てやる...
久生十蘭 「魔都」
...不肖(ふしょう)ながら学資を供せんとの意味を含みし書翰(しょかん)にてありしかば...
福田英子 「妾の半生涯」
...ねえ宮部?」木村は苦笑を含みながら...
牧野信一 「明るく・暗く」
...左様お含み下され度候...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...個性は自己自身のうちに他との無限の關係を含みつつしかも全體の中において占めるならびなき位置によつて個性なのである...
三木清 「人生論ノート」
...最前門人よりお聞かせ申したに依って充分お含みでござろうほどに...
吉川英治 「剣難女難」
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