...自分の言葉の終るや否や...
石川啄木 「雲は天才である」
...否、たゞに要せざるのみならず、爾(しか)き不快なる文字(もんじ)はこれを愛の字典の何ペエジに求むるも、決して見出すこと能はざるに至るや必(ひつ)せり...
泉鏡花 「愛と婚姻」
...もちろんあらゆる習俗から切り離された――否習俗をふみにじった上に建てられた生活を送ってみたいと思っている...
伊藤野枝 「出奔」
...後年深山木氏が例の樋口家の系図帳を見るや否や...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...否も応もなく、私は出席せざるを得なくなったのである...
太宰治 「不審庵」
...私は、否、人々は、あらゆるクラスの芸術を、ふくめて、芸術と言っているようである...
太宰治 「碧眼托鉢」
...日本の文化情勢は、日本の社会情勢がそうあると同様に、否それ以上に、外国乃至世界の文化事情と密接な関係を有っている...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...政治家や軽薄才子らの集まりにはいるや否や...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...煙草屋の店先へ駈付けるが否や...
永井荷風 「梅雨晴」
...いよいよ運否天賦(うんぷてんぷ)のめぐり合せだ」とがんりきの百も...
中里介山 「大菩薩峠」
...過去と未来とが相互否定的に現在において結合するという世界において...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...否むしろ、教育によつて訓練してしまつた...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...つまり理論に拒否されたんだ...
北條民雄 「道化芝居」
...誰も否定できまい...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...私をしてこの友が死を否定していながら次第に肯定してゆくさまが...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...そうした先輩の高潔な恩誼に対するセメテモの感謝の表現になりはしまいか……否……そうした方法に従って...
夢野久作 「江戸川乱歩氏に対する私の感想」
...もうこうしちゃいられねえ」あわただしく取ってかえすや否(いな)...
吉川英治 「神州天馬侠」
...成否を疑っているらしい秀吉の態(さま)を見て...
吉川英治 「新書太閤記」
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