...余をして悲觀と否定とに傾かしむる者は余の生活と運命とを支配する不思議なる力である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...偉大なる思想家であることが偉大なる藝術家であることの一つの資格であることを否認するものでもない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...その嫌疑を否定する証拠がないんだ...
海野十三 「地獄の使者」
...犯人の幻奇奇怪なる申し立てを否認し...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...否、芸術ばかりでない、人生をも知ることが出来ない...
田山録弥 「新しい生」
...「時間」なるものがやはりそれ自身の存在を否定されて...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...「否々我往(ゆ)かん...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...と云うのは否定を否定して到達し得たものこそ...
戸坂潤 「辞典」
...ただ否定するのは...
夏目漱石 「虞美人草」
...しかし今日ではたしかに両者相接近する傾向あることだけは否まれぬ...
新渡戸稲造 「東西相触れて」
...必然性を拒否するという必然性が存する...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...むしろ一時の快楽を否定することによって...
三木清 「哲学入門」
...折から書類入鞄を抱えてとび込んで来たドミトリーを見るや否や...
宮本百合子 「「インガ」」
...否、君を別の人と取り違えているのだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...否、あの隅田川の岸に立つ毎に、記者は、この河に呪われて刻々に減って行く江戸ッ子の運命を思わずにはいられないのである...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...張普もまた、命をうけるや否、「多寡の知れたもの」という意気込みで、直ちに、一軍をひきいて駈け下った...
吉川英治 「三国志」
...そして刀の鞘(さや)を払うや否...
吉川英治 「宮本武蔵」
...元来礼を問いに周に行ったということ自身が事実であるか否か知る由もない...
和辻哲郎 「孔子」
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