...されど文体が作品の佳否(かひ)に影響する限り...
芥川龍之介 「雑筆」
...墨のような黒雲が一面にあたりをとざすや否や...
芥川龍之介 「杜子春」
...否定によつて肯定に到達する修業の順序は...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...広間の閾を跨ぐや否や...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...エーテル概念に就いての肯定的見解と否定的な意見...
戸坂潤 「科学論」
...社会施設によって奨励されると否とに関係なく...
戸坂潤 「技術の哲学」
...「何を考え込んでいるのだ」「何も考えていやあしねえ」「ともかく、君、あの山吹屋敷まで来ちゃどうだね、君の尋ねるお医者さんのことは心配するがものはないそうだ」「うん」「生命には別条なく、これから西へ向って何駅かの間に、極めて無事に、あの先生を発見する見込みがあるそうだから――それはそれでよいとして、君には、あの先生よりも、この荷物が荷になるだろう」「ううん」ううんというのは、否定の意味だか、肯定の意味だかよく分らないが、そう言われてみると、この荷物が荷にならないではない、本来ならば、安否がどうあろうとも、あのことの解決のついたと同時に、道庵先生のあとを慕うて一文字に追いかけなければならぬはずのものが、ぼんやりこうして考え込んでしまっているのは、米友は米友としての深い感慨におちて、その言い知れぬ感慨が米友の頭を重くし、足を鈍くしたものには相違ないが、一方から言えば、このお荷物あればこそである...
中里介山 「大菩薩峠」
...代助の声を聞くや否や...
夏目漱石 「それから」
...火鉢(ひばち)の前へ坐(すわ)るや否や...
夏目漱石 「門」
...過去と未来とが相互否定的に現在において結合し...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...「どうして運否天賦なんだい?」と...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...バアクの所論は彼自身の述べる所そのものによって否定される...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...今の文壇の諸家が地方新聞を読むや否やは知らぬながら...
森鴎外 「鴎外漁史とは誰ぞ」
...思う男の安否を卜(ぼく)せんとしたインドの少女が「活(い)きている」と悦(よろこ)んで叫んだ光景が叙(の)べてある...
柳田国男 「山の人生」
...4 国家を否定する説右のような国家の起源論は...
矢部貞治 「政治学入門」
...彼にそれほどな素質がありましょうか」「否々...
吉川英治 「三国志」
...「桃園の義を仰せられては一言の否(いな)みもありません...
吉川英治 「三国志」
...元来礼を問いに周に行ったということ自身が事実であるか否か知る由もない...
和辻哲郎 「孔子」
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