...『若し此人(吉野)が自分の夫になる人であつたら!否(いな)...
石川啄木 「鳥影」
...しかしかれの否定は決して単なる否定ではない...
田山録弥 「西鶴小論」
...否、私が明晰かつ判明に理解するものでなければ何ものも認容しようと欲しない限りは、私はかかることを構像することさへ決してできないのである...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...否既に、半ば別れてしまったのだった...
豊島与志雄 「反抗」
...橋本は帳面を見るや否や...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...清松の言葉に對する否定(ひてい)の色は少しもありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...否、多少の不安の念は、旅行者に与うるに、旅行に必要な設備の具全(まった)からざるものとは異るところの一種の快感をもってするものである...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...しきりに頭(かぶり)をふって否定の意を示し...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...兎に角、席に就くや否や、それが気になったので、今宵の食事は、辷(すべ)り出しが悪かった...
古川緑波 「富士屋ホテル」
...否(いゝ)え!』と痛(いた)ましげな聲(こゑ)で愛(あい)ちやんが叫(さけ)びました...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...一般的定義としてはこれを否定する人たちも...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...この二つの窯に繋がりのあることは否めない...
柳宗悦 「現在の日本民窯」
...誰も否定することができぬ...
柳宗悦 「工藝の道」
...即ち造作的に完全を否定しようとした時...
柳宗悦 「民藝四十年」
...人間性についての根本的な誤りが含(ふく)まれていることを否定できない...
矢部貞治 「政治学入門」
...しかしその言葉が進むに連れて……否……女の言葉が烈しくなればなる程...
夢野久作 「暗黒公使」
...好んでみずからこの“意地ずく”のかたちを周(まわ)りに拵(こしら)えていたものであることは否めまい...
吉川英治 「私本太平記」
...そして私が自分の膳につくのを見るや否や...
若山牧水 「鴉と正覺坊」
便利!手書き漢字入力検索