...まず世間の噂をいっさい否定したあとで「近ごろの私に対するこのような誹謗が根も葉もないことは神も照覧あれと申しましょう...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...理性で否定している幽霊もこわかった...
アンブローズ・ビアス Ambrose Bierce 妹尾韶夫訳 「マカーガー峽谷の秘密」
...生れながらにして自然の形を完全に備へ、自然の心を完全に有せる者は禍(わざはひ)なるかな、けれど、この自然児は人間界に生れて、果して何の音もなく、何の業(わざ)もなく、徒(いたづ)らに敗績(はいせき)して死んで了ふであらうか」「否、否、否、――」「敗績して死ぬ! これは自然児の悲しい運命であるかも知れぬ...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...是れ純意義に於ける政黨内閣を否定して...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...男も女も対等に――否多くは女の方がより攻勢的に――相対抗するものであるということを是認しても...
豊島与志雄 「理想の女」
...科学の知識の必要なるや否やにつきては容易に断言する事能(あた)はざるものあり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...余は曾て雜誌文明を編輯せし頃の如く筆執ることを得るや否や...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...特に効くか否かは決定されないけれども...
永井隆 「長崎の鐘」
...老師の顔を見るや否や...
夏目漱石 「初秋の一日」
...否、あなたこそ私をかくも苦しめた人という事すら出来るのです...
浜尾四郎 「悪魔の弟子」
...ザリは絶対に拒否しません...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...父が拒否したのは知っての通りだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...「いゝえ――」と僕は慌てゝ否定した...
牧野信一 「風媒結婚」
...彼の署名そのものを否定しているような客観性をもつ作品であるとしたら...
宮本百合子 「現代文学の広場」
...否、そよとの風にも吹き消さるる夢のまた幻よ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...否、これのみが許された唯一の大道である...
柳宗悦 「工藝の道」
...(F・O)S=山の麓――朝お絹の安否を思って上って来る両親や村人達...
山中貞雄 「武蔵旅日記」
...いさぎよく遊ばすようにと……」「いさぎよく?」「満つれば花にも落花みじんの日が否みようなくまいりまする」「いや...
吉川英治 「私本太平記」
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