...さういふ吝嗇家(しみつたれ)がこの世に今一人住んでゐるといふ事は...
薄田泣菫 「茶話」
...吝嗇(りんしょく)卑小(ひしょう)になりつつあるか...
太宰治 「禁酒の心」
...主人の吝嗇(りんしょく)の故なり...
太宰治 「花吹雪」
...今度はさういふ努力も吝むわけには行かなかつた...
谷崎潤一郎 「「細雪」回顧」
...或る種の吝嗇は、遂には黄金崇拝となる...
豊島与志雄 「猫」
...倹約は吝嗇(りんしょく)に近く...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...吝嗇(りんしょく)...
中勘助 「結婚」
...彼(かれ)をして卑吝(ひりん)に陥らしむる余地が丸でない程に...
夏目漱石 「それから」
...それが七両に減りましたが――」「たいそう少ないようだが」「ヘエ――」「お前のお神さんは手伝っていたわけじゃないのか」「お手伝いも致しましたが――」女主人お米の徹底した吝嗇(りんしょく)振りはさすがに和助の口から言い兼ねた様子です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――まアまアあの吝(しわ)ん坊(ぼう)にしては...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...なんでも大変吝嗇(りんしょく)な武士で金銭ばかり数えている者で人に嘲(あざけ)られていたが...
長谷川時雨 「源泉小学校」
...吝(おし)まずに不思議を見せるのである...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...野心と吝嗇(りんしょく)...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...吝嗇(りんしょく)・貪慾ないしは幸運によって...
柳田国男 「家の話」
...鼻は本来自動的には極めて単純な表現力しか持たない……本来無表情と見られても差し支えない事を鼻自身も直(ただち)に肯定するに吝(やぶさか)なるものでないと信じられるのであります...
夢野久作 「鼻の表現」
...阿父さんが吝々(けち/″\)してお銭(あし)をお遣りなさらんから...
與謝野寛 「蓬生」
...「吝(しみ)ッたれ奴(め)! 二百匹ばかりの軍馬がなんだ...
吉川英治 「三国志」
...吝(しみ)ったれ屋敷め』『まあ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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