...授け與へる其悦は少しの物吝も無く分配されるが...
レミ・ドゥ・グルモン Remy de Gourmont 上田敏訳 「落葉」
...10.彼が其の問題に多少の冷靜な考察を吝まなかつたならば...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...尊重すべきものを尊重するに吝(やぶさか)であってはならぬが...
津田左右吉 「日本に於ける支那学の使命」
...「そう吝(けち)なことを言いなさんな...
徳田秋声 「新世帯」
...俺(おれ)は後者のような吝(し)みったれた心をもちたくないものだ!」それから先は一種の羞恥(しゅうち)を覚えて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...感情を奔放さした吝嗇家(りんしょくか)ほど激しい浪費をなすものはなく...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...指教を吝(おし)まず我儕の足らざるを補ひ...
中江兆民 「『東洋自由新聞』第一号社説」
...つい疑はれるぢやありませんか」「後家のお嘉代(かよ)はそんなに吝(けち)だつたのか」「田螺(たにし)のお嘉代と言はれた女ですよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その代(かは)り吝(しは)き事(こと)も二とは下(さが)らねど...
一葉女史 「大つごもり」
...吝嗇(けち)な奴め...
樋口一葉 「たけくらべ」
...孤独な生活はいやが上にも彼を吝嗇にした...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...自分を少しでも愛想よく見せるためには何ものをも吝まなかったのである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...過剰金の嵩ばかりを計算してゐる吝嗇(シムプル)さ加減を見れば見るほど...
牧野信一 「風流旅行」
...その上スコットランド人は吝嗇(けち)なんですが...
三浦環 「お蝶夫人」
...この田舎漢(いなかもの)の卑吝(けち)な奴達のお先に使われるような気がして止した...
水野葉舟 「黄昏」
...吝(けち)な奴が転生した竜は相変らず慳(しわ)く...
南方熊楠 「十二支考」
...しかし伊兵衛は卑吝(ひりん)では無かった...
森鴎外 「細木香以」
...人を吝嗇(りんしょく)におとし入れるもとなのです)(a)と...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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