...洪水後の向島あたりと違いはない...
芥川龍之介 「長江游記」
...下谷(したや)、浅草(あさくさ)、本所、深川、城東、向島、江戸川などの方から数万の暴徒が隊を組んでやって来る...
海野十三 「空襲警報」
...向島よりは長く、熊ヶ谷土手よりは短けれど、一道の清流をはさんで、櫻は、山櫻の巨木也...
大町桂月 「春の郊外」
...向島、墨田茶寮...
高浜虚子 「六百句」
...一号格の向島の女にそれをやらせていた...
徳田秋声 「縮図」
...私は向島の三囲(みめぐり)や白髯(しらひげ)に新しく橋梁の出来る事を決して悲しむ者ではない...
永井荷風 「日和下駄」
...向島(むかうじま)には人の知る竹屋(たけや)の渡(わた)しがあり...
永井荷風 「水 附渡船」
...向島の土手の上から...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...向島と云う処も始めて見れば...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...向島(むこうじま)の私たちのうちからそう離れてもいないし...
堀辰雄 「花を持てる女」
...おなじ向島(むこうじま)のうちだったが...
堀辰雄 「幼年時代」
...蓋し貞山とちがつて当時已に高齢であつた文車は身を以て江戸向島の観桜風景を体験してゐるからであらう...
正岡容 「下谷練塀小路」
...暗い混雑した向島の堤を行った...
宮本百合子 「九月の或る日」
...享和二年には二月二十九日に蘭軒が向島へ花見に往つたらしい...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...わたくしに向島嶺松寺にあつた池田分家の諸墓のなりゆきを告げた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...向島へと移らせたのであった...
山本周五郎 「風流太平記」
...一番の人出は向島...
山本笑月 「明治世相百話」
...向島きッての宏壮(こうそう)な普請(ふしん)が出来たのも近年で...
吉川英治 「松のや露八」
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