...彼は黙黙とうなずいた...
...彼は黙黙を守った...
...彼女は黙黙と泣いた...
...彼は黙黙に帰ってしまった...
...彼女は黙黙を破った...
...黙黙とその姿を見下してゐる...
芥川龍之介 「商賈聖母」
...川の縁(へり)には一軒の苫屋(とまや)が黙黙として立っておりました...
田中貢太郎 「宇賀長者物語」
...薄い鈍(にぶ)い陽(ひ)の光の中に釣人達は絵に画(か)いた人のように黙黙として立っていた...
田中貢太郎 「蟇の血」
...皆黙黙として何人(だれ)も一言(ごん)を発する者がない...
田中貢太郎 「仙術修業」
...家付の無能な子供たちは裏の菜園で黙黙として土いじりをしていたり...
野上豊一郎 「七重文化の都市」
...栖方に挨拶(あいさつ)して黙黙とフォークを持ったが...
横光利一 「微笑」
...横にいた別の兵士はどこまでも黙黙として一語も発せず...
横光利一 「夜の靴」
...マネージャーは一同の笑いさざめいているときでも、一片の笑顔も見せず、黙黙と現れ、細心の注意をもって氷の中のシャンパンの面を廻しては皿を積んでまた姿を消した...
横光利一 「旅愁」
...また疲れたように黙黙と二人並んで坂を下っていった...
横光利一 「旅愁」
...この黙黙とした精神だけがひとり知識階級に勝手な熱情で論争せしめ...
横光利一 「旅愁」
...いつも黙黙とした品位のある老齢の伯爵夫人は...
横光利一 「旅愁」
...前から黙黙として一言も物を云わず...
横光利一 「旅愁」
...黙黙としてトンネルを穿つことに専心した彼の父の労苦の中から見出すことが出来るかもしれない...
横光利一 「旅愁」
...黙黙(もくもく)として我等あり...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...黙黙として抱だきたるは羽織袴の青年...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...高度の熱と烈烈たる火光の中に黙黙として動いてゐる...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...黙黙如有俟...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...黙黙として、沈静...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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