...その蟹江の卓の向う側に...
梅崎春生 「Sの背中」
...街路の向う側の藤寺の墓地の樹木が微風に揉まれていた...
田中貢太郎 「変災序記」
...野村が絶えず向う側からジロジロ視線を浴びせるのとで...
谷崎潤一郎 「細雪」
...向う側に立っていた奥畑が何と思ったか線路を越えてノコノコ傍へやって来て...
谷崎潤一郎 「細雪」
...向う側から呼びかけて...
谷崎潤一郎 「細雪」
...」「これで話がわかった」とテーブルの向う側から出て来ながら...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...男は馬の向う側に回った...
豊島与志雄 「牛乳と馬」
...向う側はと覗(のぞ)き込むとき...
夏目漱石 「虞美人草」
...突然自分の歩いている往来の向う側でとまったので...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...向う側の病室の窓の中をぼんやり眺めてゐる事が出來るやうになつた...
南部修太郎 「病院の窓」
...駒次郎のふりをして塀の向う側へやって来て...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...昨夜の月見客達も向う側に注意を集中して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私はそれをまるで向う側にあつた刈り込んだ柳と同じに見過して了つた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...しまっている鎧戸を往来の向う側から見上げていたからだ...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...見るともなく丸卓子(テーブル)の向う側を見るとハッとした...
夢野久作 「白菊」
...向う側へ寄って行った編笠と...
吉川英治 「江戸三国志」
...向う側の祭礼(まつり)提灯の明りが...
吉川英治 「鍋島甲斐守」
...「主人の御病室は? ……」「中庭の向う側の病棟です...
吉川英治 「日本名婦伝」
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