...急に後を向いてしまふ...
芥川龍之介 「芋粥」
...はずかしそうに横を向いてしまって...
有島武郎 「火事とポチ」
...ある旅籠屋(はたごや)の亭主に向い...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...まえばかり向いて説明をつづけていたテッド博士が...
海野十三 「怪星ガン」
...あらぬ方を向いていたので...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...あいているボックスに堀木と向い合って腰をおろしたとたんに...
太宰治 「人間失格」
...無心な顔で往来(おうらい)のほうを向いて立っていた...
壺井栄 「二十四の瞳」
...」あの人は振り向いて微笑しました...
豊島与志雄 「旅だち」
...一方にはその名さえ気味の悪い切支丹坂(きりしたんざか)が斜(ななめ)に開けそれと向い合っては名前を忘れてしまったが山道のような細い坂が小日向台町(こびなただいまち)の裏へと攀登(よじのぼ)っている...
永井荷風 「日和下駄」
...私はこの手記を庭に向いた靜かな自分の部屋の縁先で...
南部修太郎 「疑惑」
...後ろの方ばかり振り向いているのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...と両人(ふたり)差向いになッた...
二葉亭四迷 「浮雲」
...歌はイタリア語だからわかりません」わたしはあお向いてかれを見た...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...少し竪(たて)に向いて附いた眉の下に...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...また火鉢に向いながら云った...
山本周五郎 「風流太平記」
...馬鹿なお訊ねを」いまいましげに、左近は、伸ばした腰の骨を、叩きながら、横を向いた...
吉川英治 「私本太平記」
...さて城方(しろかた)の一同へ向い...
吉川英治 「新書太閤記」
...不服気に畔柳博士の方を振向いた...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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