...」「ほかに掛ける物もないぢやアないか!」義雄は思はずまた妻にふり向いて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...態(わざ)と外(そ)つ方(ぽう)を向いた...
薄田泣菫 「茶話」
...荷物の番をしていた万年屋の方を向いて見ました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...まっさきにくるりとうしろを向いて泣いてしまったのは...
太宰治 「惜別」
...ふいとステーションへ独りで出向いて行った...
徳田秋声 「黴」
...」侯爵はふり向いて冷淡に答えた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...この下手人はお静でもお町でもありませんよ」平次は笹野新三郎の方を向いてこう言います...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...幸田節三これでどうやら運が向いて来た」と叫ぶようにいうと...
久生十蘭 「魔都」
...」「母さんに?」「えゝ……」――母の昔からの友達で樽野の家庭については近頃の事を悉く知つてゐる琴の師匠が美しい娘達と伴れ立つて来ると彼の門を振り向いて何か伴れの者に囁いた...
牧野信一 「村のストア派」
...途上尊者に向い罪を謝し...
南方熊楠 「十二支考」
...その時、霧がはれましたので、角(かど)のある石は、空を向いて、てんでに勝手なことを考えはじめました...
宮沢賢治 「気のいい火山弾」
...(下を向いて)私はこんな淫売だから――...
三好十郎 「疵だらけのお秋(四幕)」
...みんな本能的にけしきばんでふり向いた...
山本周五郎 「新潮記」
...女のほうに振向いた...
山本周五郎 「風流太平記」
...ようやく兄のほうへ振向いた...
山本周五郎 「風流太平記」
...往来する人たちが振り向いて見るほど...
山本周五郎 「へちまの木」
...智恵子母子(おやこ)に向い叮嚀に一礼して別れを告げた...
夢野久作 「黒白ストーリー」
...老公はふり向いていた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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