...名義だけにしろ他家に養子になつた身で既に婚約の娘もある自分であれば...
石川三四郎 「浪」
...独立で遣れッて名義だけれども...
泉鏡花 「婦系図」
...あれは名義だけ貸したのぢやから...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...名義だけは生きてゐるが...
薄田泣菫 「茶話」
...今度の事は名義だけだから別に心配はいらぬ...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...それはほんの名義だけのことであるから...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...国家が君たちに食扶持(くひぶち)を支給する表面の名義だけつければいいのだから...
武田麟太郎 「現代詩」
...名義だけでも会社の重役という地位もあり...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...名義だけではあつたが...
辻村もと子 「春の落葉」
...ほんの名義だけの事で...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...商売上名義だけ芸者ということになっていたので...
永井荷風 「裸体談義」
...倅の文次郎を名義だけの養子に届出...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――妻とは名義だけであって...
長谷川時雨 「遠藤(岩野)清子」
...はなはだしきは社寺とか権門の名義だけを借りて...
柳田國男 「名字の話」
...名義だけ家督を継いでいたが...
山本周五郎 「日本婦道記」
...それは名義だけの区別ではなく...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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