...現在ではたった一軒その名残りをとどめているにすぎない...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...彼は二三年前の事業熱の盛んであつた名残りであらうと思つた...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...クパーン河以西に名残りをとどめる一民族...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...名残りではなかったろうか...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...お祭りの名残りの塵芥(じんかい)や落葉が堆(うずたか)く掻き集められて...
中里介山 「大菩薩峠」
...大宮の庭の名残りの黄菊紫蘭とも見え...
中里介山 「大菩薩峠」
...表面はべっとり名残りの柴泥を被っている...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...天地創造の名残りをとどめているこのあたりの景観は...
中谷宇吉郎 「黒い月の世界」
...お名残りに『信長記』を一席読むと尻に帆かけて逃げ出したのじゃ...
正岡容 「寄席」
...その住民の骨がガリガナのあわれな村の骨と同じく地上に散らばっているのがその唯一の名残りであるというような状態に...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...ひき舟時代の名残りであったと思われる...
柳田国男 「故郷七十年」
...それが昔は栄えていた遊女の名残りで...
柳田国男 「故郷七十年」
...海岸と山手名所洲崎から道灌山風景江戸名所の名残りを一つ二つ...
山本笑月 「明治世相百話」
...「能というものは要するに封建時代の芸術の名残りである...
夢野久作 「能とは何か」
...他国には見られぬ花の名残りとも見られる球根につづいていた...
横光利一 「旅愁」
...名残りを惜しんで...
吉川英治 「三国志」
...宋清も名残り惜しげに...
吉川英治 「新・水滸伝」
...武蔵に対してほのかに名残りを惜しみながら...
吉川英治 「宮本武蔵」
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