...明治の末期まで結われたものの名前だけでも...
上村松園 「髷」
...子爵と云ふお名前だけでも………...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...国でも名前だけは聞いていましたが」「なかなか風(ふう)が変って...
中里介山 「大菩薩峠」
...その名前だけは昔噺(むかしばなし)のうちに聞いているが...
中里介山 「大菩薩峠」
...「しかし文学士は名前だけで...
夏目漱石 「野分」
...名前がいざと云う場合に役に立つなら雪江さんは名前だけで見合が出来る訳だ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...名前だけは野暮な女だが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...名前だけの夫婦関係を断ち切るべきであらうかと...
林芙美子 「瀑布」
...「どうやって君たちを区別したらいいんだろう? 君たちがちがっているのは名前だけで...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...これは名前だけのことで...
古川緑波 「牛鍋からすき焼へ」
...「封筒に父の名前だけが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...名前だけは○○にしてあるが誰が見ても父と解るやうな罵倒が載つてゐた...
牧野信一 「毒気」
...神は私の忍耐の力を験さるゝ御意か? たゞ薬の名前だけしかお授けになりませんでした...
牧野信一 「毒気」
...あれは法律で名前だけにしろと定めてある譯でなく各自が勝手に假の名を用ひるので...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...二番目は名前だけで所書きはありません...
三好十郎 「肌の匂い」
...証文に書いた名前だけであるが...
山本周五郎 「追いついた夢」
...いねからお名前だけは伺っておりました...
山本周五郎 「夕靄の中」
...男の名前だけが判らない……ヘエ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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