...名前だけやつと伝つてゐた人もある...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...お名前だけで結構でございますが」「さあ...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...そんなに長く話をしながら浜田と熊谷の名前だけは...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...「名前だけは容捨して頂きます...
豊島与志雄 「電車停留場」
...ケメトスは名前だけを残して...
豊島与志雄 「彗星の話」
...「それでは新歸朝と云ふお名前だけでも………それでも非常な信用になるです...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...「名前だけは聞いています」「あの人の書翰集(しょかんしゅう)を読んだ事があるか」「読むどころか表紙を見た事もありません」「そうか」彼はこう云って再び自分の傍(そば)へ腰をかけた...
夏目漱石 「行人」
...ただ名前だけ聞いているばかりで...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...その実敵対させる事のできるのは名前だけで...
夏目漱石 「創作家の態度」
...その嫁入り先の名前だけは堪忍して下さい...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...人々はただニイチェの名前だけを...
萩原朔太郎 「ニイチェに就いての雑感」
...――名前だけぢや...
牧野信一 「秋・二日の話」
...名前だけは君も知つてゐる筈だ...
牧野信一 「素書」
...それが慣習とか或はさうするに至る歴史とか故事とかがあるといふならば名前だけ雅號を用ひて...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...まだ名前だけはほぼ記憶せられているが...
柳田国男 「年中行事覚書」
...どこかへ名前だけでも入れて置かないと資格がなくなるとか...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...兼てから顔と名前だけ知っている東作爺(じい)の姿が見えない...
夢野久作 「S岬西洋婦人絞殺事件」
...単に名前だけきめて...
夢野久作 「創作人物の名前について」
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