...夫が何時の間にか同職間の生活意識のおかげで問題形態が変転して来て...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...」そして彼は、植字工の父親に銘仙の着物をきせたり、同職の息子を、ずっと年若くして律儀な商店員にしたりしたことが、自分でもひどく嫌だったと告白した...
豊島与志雄 「在学理由」
...僧形(そうぎょう)の御同職(仮りに)とは相対して...
中里介山 「大菩薩峠」
...こんな話がございます」僧形の同職もまた改まったから...
中里介山 「大菩薩峠」
...僧形の同職がグッと砕けて...
中里介山 「大菩薩峠」
...そうすると僧形の同職が...
中里介山 「大菩薩峠」
...僧形の同職は、なお念をおして言いました、「かりにその時、退引(のっぴき)なく三年間というもの、この木曾山を公儀へお貸し申してみてごろうじませ、それはなるほど、木曾山山林だけで、大公儀の財政の急を救ったかも知れませんが、山はさんざんになって、この頭のような有様になってしまわないとも限りませぬ」といって僧形の同職は、自分の頭をツルツルと撫で廻し、「しかるに先生のお頭(つむり)のように、いつも若々しく緑の色鬱蒼(うっそう)と、この木曾の山が森林美を失わずにおられますのは、つまりその時の鈴木千七郎殿の舌一枚でございました」と言われて道庵がくすぐったい顔をして、自分の頭の即製のハゲかくしを撫でてみました...
中里介山 「大菩薩峠」
...例の僧形の同職に送られて庭を歩く途中...
中里介山 「大菩薩峠」
...僧形の同職は、それを聞いて同感の意を面(おもて)に現わし、「御尤(ごもっと)もでございます、浦島太郎が、この寝覚の床で釣を垂れたというのは、全く証拠のないでたらめでございますが、一説には、こういう話がありますんですな、足利(あしかが)の末の時代でもございましたろう、川越三喜という名医が、この地に隠栖(いんせい)を致しましてな、そうして釣を垂れて悠々自適を試みていましたそうですが、その川越三喜は百二十歳まで生きたということで、土地の人が、浦島とあだ名をつけて呼んでいたそうですから、多分その川越三喜の事蹟を、浦島太郎に附会してしまったものかと思います」「川越三喜――なるほど、あれはわれわれの同職で、しかも武州川越の人なんだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...僧形(そうぎょう)の同職も笑って...
中里介山 「大菩薩峠」
...父六郎と同職業のいささか新智識であるところの少年と青年の合(あい)の子(こ)が...
長谷川時雨 「古屋島七兵衛」
...同職の癖に小山だと思って馬鹿にしやがるから癪にさわるんだ」その男はまだ萩野を睨めていた...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...なアに聟(むこ)が手前と同職でござりまして...
柳田国男 「雪国の春」
...で、その秀忠を対象として、柳生家は柳生流の信条を以て――また小野家は小野忠明その人の信念を以て、これに教授していたこと勿論であり、異流同職、おのずから二家の教え方に、大きな相違があったことは否めない...
吉川英治 「剣の四君子」
...本所の同職の家へ廻り...
吉川英治 「醤油仏」
...部落の同職の人々へすら...
吉川英治 「平の将門」
...同職の渡り者といえば...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...寒いようだから」同職と思って...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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