...自分の心は疲れ鈍りたるが故にこの美しい世界に同化することが出來ない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...換言すれば翫賞者は藝術家の世界に同化することが出來る...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...そこに考えるような境遇にあって今日まで過ごしてきたので不幸にもプロレタリアの生活思想に同化することにほとんど絶望的な困難を感ずる...
有島武郎 「片信」
...必要な丈の栄養分を同化する栄養学研究所と考えるに至った...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...ほんとうの文明は自然を征服するのではなくて自然に同化するということである...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...一杯二杯三杯で陶然として自然人生に同化するのが幸福だ(こゝでまた若山牧水...
種田山頭火 「行乞記」
...同化する、惑溺(わくでき)するということは理想がないからです...
田山花袋 「田舎教師」
...何時(いつ)でも外国の文化を学んでいる国民では新来の芸術が国民と同化するまでには相応な時間がかかる...
津田左右吉 「芸術と社会」
...日本人は音を通じても自然と同化することを意図としているようにも思われる...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...教会が下級から上級への形をとって国家へ同化するのではなくして...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...教会に同化するのです...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...豈悉く憲政党を同化すべけむや之れを同化する能はずして唯だ一時の姑息を事とするときは...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...落葉ばかりでなく、枯枝や藁屑までも、この崖地はその「自然」のなかに、抱擁し同化する...
豊島与志雄 「「自然」」
...その仙身に同化すると観ずることによって...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...観察者である以上は相手と同化する事はほとんど望めない...
夏目漱石 「中味と形式」
...ただ高いものに同化するか低いものに同化するかが問題である...
夏目漱石 「野分」
...すぐ相手の気分に同化する事ができた...
夏目漱石 「明暗」
...すぐ同化することができるのだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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