...仕事の合い間合い間には...
芥川龍之介 「犬と笛」
...池の蛙(かわず)が鳴いているのが風の合い間に聞えます...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「消えた霊媒女」
...わたしはしばしば自分の行く手をたしかめるために路のうえの樹と樹の合い間を見あげねばならず...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...「奥様(おくさん)、おみあが痛いことおへんか? どうぞ此方(こっち)へお出しやして、………」気のいいお久は窮屈な升の中でまめまめしく茶を入れたり、菓子をすすめたり、何を云っても振り向きもしない美佐子を相手にときどき話しかけたりして、その合い間には、うしろへ右の腕を伸ばして煙草盆の角に載せられた杯のふちへ手をかけている老人に、なくなる頃を見はからってはそうっと酒を注(つ)いでやっている...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...陸地測量部の人たちが頻繁(ひんぱん)な爆発の危険に身命をさらしながら爆発の合い間をねらっては水準測量をしている...
寺田寅彦 「小浅間」
...その合い間合い間には...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...一々述べたてなければならないというのか!それらのことの合い間には...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...情事の合い間に困窮を相手にしてしゃべり散らすふざけたやり方...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...しかし律動的な運動の合い間合い間には...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...藤原の話の合い間合い間には疑ったりしていた...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...来年は是非『停まれる時の合い間に』を書いて下さい...
原民喜 「ある手紙」
...ただそういう合い間の時期に君の視線の方角にぴったりした連中が置かれていたのにちがいない...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...合い間合い間には...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...ボブはカピが演芸(えんげい)の合い間に芸(げい)をして見せてくれることを望(のぞ)んでいた...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...煩悶の合い間というものがなくなった源氏の中将も変わった夢を見て夢解きを呼んで合わさせてみたが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...十三絃の琴は他の楽器の音の合い間合い間に繊細な響きをもたらすのが特色であって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...かきくらす野山の雪をながめてもふりにしことぞ今日も悲しきなどと書いたりする手習いは仏勤めの合い間に今もしていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...これらはすべて農業の合い間に労働を楽しむ程度で働いても...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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