...今更二人を叱って見ても仕方がない...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...そこを動くな!」という意外な叱り状であった...
海野十三 「軍用鮫」
...はげしい叱責を受けて...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...ムクの無躾(ぶしつけ)なのを叱りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...正直な見物も、ちっとの間は迷わされる――よい批評家というものがあって、公平に、親切に、厳格に、事を分けて、役者を叱り、素人(しろうと)を導いてやればいいのだが、今はその批評家というのが無く、ただ無いだけならいいが、その批評家というやつがグルになって、碌(ろく)でもないものをかつぐのだから、そこで吾々の腕力が必要になる...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼(かれ)は只(たゞ)勘次(かんじ)が與吉(よきち)を叱(しか)る聲(こゑ)を耳(みゝ)の傍(そば)で聞(き)いた...
長塚節 「土」
...もういっそう高く行うにあらざればお前の全力が発揮できないぞ」と物事につけて叱(しか)るような心地がする...
新渡戸稲造 「自警録」
...「御用ツ」もう一度叱した平次の聲...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...主人にうんと叱り飛ばされ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次の思惑をかまはずに叱り飛ばすのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...渡辺はお稲荷さんに叱られた夢を見たさうだ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...そこはお互ひに斟酌(しんしゃく)した処で先づわれらが叱られた位で適度の処ならんか...
正岡子規 「従軍紀事」
...叱正に堪えるだけの勇気をもたないからである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...叱りつけたりするのであった...
山本周五郎 「季節のない街」
...曹操から眼をもって叱られたのも当然であった...
吉川英治 「三国志」
...それがしにお命じあれば、立ちどころに縛(ばく)しあげてきて、家兄のご覧に入れるものを!」「張飛は、近頃また、持ち前の狂躁病(きょうそうびょう)が起っておるらしいな」と、玄徳は、叱って、「むかし、周の文王が、渭水(いすい)に行って、太公望をたずねたとき、太公望は釣糸を垂れていて、かえりみもしなかった...
吉川英治 「三国志」
...「何を騒いでいるのか」将門が、郎党のひとりを、叱ると、「いえ、郷の者が、騒ぐので...
吉川英治 「平の将門」
...読者諸賢の叱正を得て...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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