...しかし一生が台なしだ...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...雨がながくつづいて土中の種をくさらし低い土地のジャガイモを台なしにすることがあっても...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...そのためどれだけの人間を台なしにしてしまったことか...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...……だが、いまこそ目がさめたよ! 何から何まで見透しさね! 芸術がどうしたのと書いちゃいるが、君にゃ芸術のゲの字もわかっちゃいないんだ! かつて僕が愛読した君の本なんか、びた一文の値うちもありゃしないんだ! われわれは、まんまと一杯くわされたのだ!セレブリャコーフ 皆さん、この人をなんとかしてくださらんか、いやなんともはや! わたしは向うへ行こう!エレーナ ワーニャさん、いいからもうお黙りなさい! わかって?ワーニャ いいや黙らん! (セレブリャコーフの行く手に立ちふさがって)まだまだ、話は済んじゃいない! 君は、僕の一生を台なしにしちまったんだ! この年まで僕は、生活を味わったことがない、生活をね! 君のおかげで僕は、一生涯でいちばんいい時代を、台なしに、すってけてんにすっちまったんだ! 貴様は、おれの不倶戴天(ふぐたいてん)の敵だ!テレーギン 聞いちゃいられない……聞いちゃいられない...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...取替へたばかりの青畳を台なしにして了つたんで...
徳田秋聲 「歯痛」
...いったいきみは何がありがたくってこんなところで自分の一生を台なしにしてしまったのか...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...僕の社会的名声を台なしにすることだ...
豊島与志雄 「死因の疑問」
...彼がハーモニュームでハイドンのアンダンテを台なしにすると...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...三文方台なしにして――はい...
直木三十五 「南国太平記」
...肝腎(かんじん)の植木が台なしになってしまう」「御免下さい...
中里介山 「大菩薩峠」
...そしてあの人たちのいちばん好きな朝の時間が台なしになってしまうけれど...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...少しは恥を知ってもらいたい! この方がわしにおいてくださっている信用というものも台なしにしてしまうよ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...台なしにしているようにも見えなかったが...
久生十蘭 「春雪」
...汝(うぬ)を叩きのめして……そのしゃっ面を台なしにしてくれるぞ! さあ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...すんでのことに妾の一帳羅を台なしにしてしまふ処だつたよ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...折角の感興も之が為に台なしにされたとかで...
二葉亭四迷 「露都雑記」
...それだけのために多くの若木が時に台なしになり...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...大事な息子が己達を9720台なしにしないように...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
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