...」で、木彫の、小さな、護謨細工(ゴムざいく)のやうに柔かに襞(ひだ)の入つた、靴をも取つて籠の前に差置(さしお)いて、「此のね、可愛らしいのが、其の時の、和蘭陀館(オランダやかた)の貴公子ですよ...
泉鏡花 「印度更紗」
...それには銘々キュピットの形をした可愛らしい木の立札が立ててあります...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「耳香水」
...さぞかしお可愛らしい御夫婦でございましたでせう...
太宰治 「右大臣実朝」
...私はあの家の可愛らしい庭と...
谷崎潤一郎 「細雪」
...下で踊つてゐるその可愛らしいお婆さんたちを長い間瞰おろしてゐた...
谷崎潤一郎 「二月堂の夕」
...背の高い可愛らしい銀子には...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...手前の改心を見届けた平次があの可愛らしい娘への土産(みやげ)代りだ」「有難うございます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あの可愛らしいお孃さんのお菊さんに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あの可愛らしい多世里を園江金次郎と娶合(めあは)せて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...若くて可愛らしいお菊の死は痛々しくも色っぽく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...可愛らしい兩掌を合せるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そのくせ言いようもなく可愛らしい声が...
野村胡堂 「法悦クラブ」
...二人の可愛らしい娘がよく客を迎えに出て来た...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...可愛らしい口ぶりで...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...あたいってお可愛らしいことを仰有る...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...その無心な可愛らしい手首を見ているうちに虎蔵はやっと吾に帰った...
夢野久作 「白菊」
...可愛らしいぽっくりの鈴が忍びやかに歩いて鳴った...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...――それがみんな可愛らしい仔牛でね...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
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