...その序(ついで)に自然と娘の猿を可愛がる所由(いはれ)も御耳にはいつたのでございませう...
芥川龍之介 「地獄変」
...赤兒を可愛がる處女には男の心を擽(くすぐ)る樣な點(ところ)がある...
石川啄木 「札幌」
...ただこれから少し気をつけてと云うのです」色青ざめた母の顔にもいつしか僕等を真から可愛がる笑みが湛(たた)えて居る...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...子供を可愛がるのは當前(あたりまへ)のことで...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...二葉亭はお祖父(じい)さんが孫を可愛がるようにホクホクして甘やかしていた...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...可愛がる余裕など...
太宰治 「散華」
...猫を可愛がることゝ...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...仔犬を可愛がると同じように赤ん坊をかまったのでもあろうか...
壺井栄 「一つ身の着物」
...この若様を可愛がるような心持になります...
中里介山 「大菩薩峠」
...親分がお静さんを可愛がる心持はよくわかります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...凍(こゞ)えかけた小鳥を引留めて可愛がると云つた樂しみなのだ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...ああいうものを可愛がるのと同じように...
水上滝太郎 「果樹」
...一面また夫婦して若い人達を大変可愛がるものだから...
柳田国男 「故郷七十年」
...すなわち子供を可愛がる為に...
柳田國男 「日本の伝説」
...お互いに可愛がるのがあたりまえじゃありませんか」と...
山本周五郎 「花も刀も」
...呑んだくれの禿頭(とくとう)詩人を贔屓(ひいき)にして可愛がる一方に...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...お前たちは日本と朝鮮とドッチが好きかね」「僕日本の方が好きです」「何故日本が好きかね」「朝鮮には先生みたいに外国人を可愛がる人が居りません」「ハハハ...
夢野久作 「二重心臓」
...玄徳が劉封を可愛がることも非常なので...
吉川英治 「三国志」
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