...山岳地帯にそびえる古塔は...
海野十三 「少年探偵長」
...やってきたのは古塔の一室...
海野十三 「少年探偵長」
...廢塔のあせし丹塗や夏木立 碧葉晝顏に拾ふ古塔の瓦哉 同われは...
大町桂月 「中野あるき」
...五塔寺の古塔や円明園の廃墟の方が...
豊島与志雄 「白塔の歌」
...久しく住むものもなかったル・タンプルの古塔へ幽閉された...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...なにひとつ心を慰めるものとてない古塔の廃室で...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...行く手の森の上に次ぎ次ぎに立ちあらわれてくる法輪寺や法起寺の小さな古塔を目にしながら...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...ロアル河の明媚な景勝と市街の上に崛起(くつき)して居るカテドラルの物寂びた十三世紀の古塔とである...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...薄黒(うすぐら)くなつた古塔の険しい二つの尖(さき)に桃色の温かい夕日が当(あた)つて居た...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...又此(この)地に生れた文人で今も非常な尊敬を郷人(きやうじん)から受けて居るバルザツクは其(その)少年の日に此(この)古塔の下や広場の木立(こだち)の中で常に遊んで居たと云ふ事である...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...この廃残の古塔を見上げるのは淡く哀しいやうな一種の快さであつた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...また城外の東にある竜首山の上の慈清寺にも古塔が一つ車上から望まれる...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...古塔暮煙生...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...古塔のあたりから白馬にのって逃げた者があると...
吉川英治 「三国志」
...「そうだったのか! やはりこの張飛の眼には誤りはなかった! いやいつか古塔の上から跳び降りて死んだかの老僧のいったことが...
吉川英治 「三国志」
...古塔の下であの折の老僧にひき合わされた鴻家(こうけ)の息女...
吉川英治 「三国志」
...或る地方の古塔の下で...
吉川英治 「三国志」
...果然ドーブレクは古塔の一室に惨い拷問の憂き目を見ていた...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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