...ハラハラと涙を流してかき口説くのだ...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...女一人を口説くには幾ら短く見積つても卅五分はかゝる...
薄田泣菫 「茶話」
...いまはもう、華族もへったくれも無くなったようですが、終戦前までは、女を口説くには、とにかくこの華族の勘当息子という手に限るようでした...
太宰治 「ヴィヨンの妻」
...鼠取り人の女房を口説く時女郎の手管に...
直木三十五 「南国太平記」
...火事場泥棒の如きかかる輩(やから)は芸者を口説くにも容貌や芸なぞは二の次にして金まはりのよささうな女にねらひをつけ...
永井荷風 「桑中喜語」
...かき口説くのでした...
野村胡堂 「十字架観音」
...口説くかも知れないから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...間がな隙がな掻き口説(くど)いた――あの柄でね」「柄で口説くかえ」「浜坊は根が利巧だから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...力つくで娘を口説くなんて根性じゃ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...算盤(そろばん)ずくで女の子を口説く野郎なんかは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...女を口説くなんて...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...お琴は瓶子と盃を持って立ち上ると、呉絽の帯をサヤサヤと鳴らして顎十郎のほうに行きながら、「白酒で酔うようなおひとなら、たのもしいけれど……」花世は、気がついて、「おや、お琴さん、いい帯が出来ましたね、長崎屋ですか」「ハイ、そうですよ、……綾織のいいのがありましたから帯にとりました」といって、顎十郎に盃をさしつけ、「さア、おあがり……かたきうちですよ」顎十郎は、顎をなでながら、ほほ、と笑って、「お琴さん、俺を酔わすと口説くかもしれねえぜ」「ハイ、口説くなり、どうなとしてくださいまし...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...綿々とコン吉をかき口説くのであった...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...リュック・サックにすがってかき口説くと...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...かき口説く)松王 (傍白)「来臨されし諸天の神よ...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...「もう二度と町っ子なんかとお遊びになるんじゃありません乳母(ばあや)がお母様に叱られます」と私の涙を誘うように掻(か)き口説くので...
水上滝太郎 「山の手の子」
...T「堅気の娘さんを口説くような」で主膳烈火の如く怒った...
山中貞雄 「なりひら小僧」
...口説くとは、当人どうし相対(あいたい)のことで、愚僧の役は説くにとどまる...
吉川英治 「私本太平記」
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