...「君子は貧を楽しむ」の言を口実として貧に安んずるものあり...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...この時たった一人の英人宣教師が殺されたのを口実として...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...人道という字も戦争の口実としてしばしば聞くところであるが...
丘浅次郎 「戦争と平和」
...あたかもこのピシストラアッスの場合にさも似たる嘘つぱちの危険と被害を口実として...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...そして訪問の口実として一杯の水を所望(しょもう)した...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...最初は超然主義を表面の口実として...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...侯が政党改造を唱道するの一要義は実に自由党が常に政権分配を口実として...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...一種の口実としてみずから考え得られなかっただけに...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...幕府を討つ口実としては...
直木三十五 「南国太平記」
...わたしは小説たる事を口実として...
永井荷風 「十日の菊」
...天災を口実として死刑にすることは...
葉山嘉樹 「牢獄の半日」
...子孫相続の主義はただに口実として用いらるるのみならず...
福沢諭吉 「日本男子論」
...夜遅く、伯爵夫人がやって来て、口実として、メイド代わりを手伝ってくださいと頼まれました...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...これまでの日本プロレタリア芸術運動の方針を否定する便宜な口実として逆用された...
宮本百合子 「解説(『風知草』)」
...抽斎は自家の窮乏を口実として...
森鴎外 「渋江抽斎」
...従ってこの事を口実としてポルトガル船が平戸入港をやめるとは予期していなかったであろう...
和辻哲郎 「鎖国」
...トルレスは内乱の危険を口実として宣教師を送らなかった...
和辻哲郎 「鎖国」
...宣教師たちは救いを説くことを口実として人を集め...
和辻哲郎 「鎖国」
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