...彼の口吻からは本当に怒っているように聞こえた...
...私は嘘だと言っても彼女の口吻からは信じられないと感じた...
...彼女の口吻からは驚きが伝わってきた...
...彼女の口吻が変わるので、何かあったのか聞いてみた...
...彼の口吻が変わった瞬間、私は彼が嘘をついていることに気づいた...
...さうして異教的なトルストイが基督教徒らしく他人を愛せむとするのは無用な努力だと云ふ意味の口吻を洩した...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...今にも自分が呼ばれたら困つて仕舞ふと云つてわざと皆んなを笑はすやうな滑稽な口吻でこぼし出した...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...』と自分が留学生の辞令を呉れさうな口吻だつた...
内田魯庵 「人相見」
...その代りに絵にかいてある蛸の口吻(こうふん)そっくりの尖ったものが顎(あご)の上につき出ているのだった...
海野十三 「火星探険」
...彼等はなにか頼母しげなその口吻に力を得て官邸を辞した...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...もう創作は止めようかと思ふです」「それでは何をおやりですか」「サア」と水月は自ら疑ふやうな口吻で「何をやりますかな」といつて淋しい笑顏をする...
高濱虚子 「俳諧師」
...彼女のその後の口吻(くちぶり)でも推測できるのであった...
徳田秋声 「仮装人物」
...贔屓(ひいき)も不贔屓もありゃしませんがお互い同士の仲の悪いのは一番閉口ですよ」お余野の口吻(くちぶり)は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...人情風俗がまるっきり違うんですもの」美しい姫の口吻(くちぶり)には...
野村胡堂 「判官三郎の正体」
...絶対に批判がましい口吻を洩らさないように...
久生十蘭 「ノア」
...」と道夫は自暴(やけ)に似た口吻で口走つた...
牧野信一 「喜びと悲しみの熱涙」
...プロレタリア作家と自分等とをそんなに別々に対立するような口吻で区別するのだろう...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...高氏がどう言いますやら」まるで奴隷主の口吻である...
吉川英治 「私本太平記」
...知り抜いていたような彼奴(きゃつ)の口吻(くちぶり)...
吉川英治 「私本太平記」
...見舞にでも来たような口吻だった...
吉川英治 「私本太平記」
...日満の口吻(くちぶり)をなおいろいろ引き出して訊いた...
吉川英治 「私本太平記」
...膠(にべ)のない口吻(くちぶり)で...
吉川英治 「宮本武蔵」
...弁護めいた口吻(こうふん)をつい洩らした事もある...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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