...御口の端には白く泡がたまつて居りますし...
芥川龍之介 「地獄變」
...スラスラと口の端に転(まろ)び出させ得たことであろうか...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...口の端を舐めさせたり...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...以前から屡人の口の端に上って...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...たった数日でイングランドのありとあらゆる家庭で口の端にのぼることになった物語を...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「踊る人形」
...むしろそれ以上にも唇(くちびる)の薄い彼女の口の端(は)にかかったであろうし...
徳田秋声 「仮装人物」
...口の端に泡を吹いて身をもがいているところを発見したのである...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...口の端(は)に上らなければならない場合に...
中里介山 「大菩薩峠」
...世上の口の端に上るほど入れ揚げましたが...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...その深い口の端に金箔(きんぱく)を置いた寶珠を含んで居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...口の端にも寄せられなんだ食べもんが...
久生十蘭 「猪鹿蝶」
...鉤は口の端に引っかかっていたが...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...絶間もなくもぐ/\と喋り続けるに伴れて口の端に白い泡が溢れた...
牧野信一 「鬼涙村」
...口の端に薄気味悪いワラヒを浮かべて...
牧野信一 「好日の記」
...口の端でものを云ひながら決して相手の顏を見なかつた...
牧野信一 「痴日」
...あたりの人の口の端(は)に上っていた...
室生犀星 「野に臥す者」
...毀誉褒貶(きよほうへん)の口の端にかかって...
吉川英治 「三国志」
...京わらべの口の端(は)に...
吉川英治 「私本太平記」
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