...彼女は生活上の別に取り立てて云うほどのこともないような細々(こまこま)としたことにもそれぞれその価値があって...
モオパッサン 秋田滋訳 「初雪」
...一年の年貢(ねんぐ)を取り立てるために...
芥川龍之介 「奇遇」
...別に取り立てて申し上げるまでもございますまい...
芥川龍之介 「地獄變」
...取り立ての蝸牛(でゝむし)をその儘鵜飲みにしたりした男だ...
薄田泣菫 「茶話」
...郎従なりしを特に異常の恩典に依りどうやら侍に取り立てられたのだといふ大切の事情も忘れ...
太宰治 「右大臣実朝」
...この青年ロナルド・アデイアは、貴族階級の中に往来し、見受けるところ、別に敵と云うようなものもなく、また取り立てて、不徳義であると云ったようなこともないようであった...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「空家の冒険」
...変な税金を取り立てられ...
戸坂潤 「社会時評」
...いくらか取り立てられて牢番になっていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...あの取り立ての桃のやうな...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あの取り立ての桃のような...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...兎も角も直參に取り立てられた」「――」「どうせ株を買つた御家人だから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...税金取り立ての不公平...
火野葦平 「花と龍」
...そこへ持ってきて当の三遊派の家元で圓朝取り立ての師匠たる二代目圓生が...
正岡容 「小説 圓朝」
...程なくその調律師から貸金の全部を取り立ててきたという...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...真岡の付近に三千石の知行を与えられていた堀の分家の旗本を大名に取り立てて...
柳田国男 「故郷七十年」
...その人の先天的もしくは後天的の性格と鼻の恰好との間にはこれと云って取り立てる程の関係はない...
夢野久作 「鼻の表現」
...別に取り立ててそれを打ちあけたことがあるわけでもなし...
横光利一 「旅愁」
...亡き将軍家のおことばを取り立てて……」「いうて悪いか」「怖れながら...
吉川英治 「親鸞」
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