...絶頂に青赤の火の玉現るると近傍の取り沙汰(ざた)に...
井上円了 「おばけの正体」
...よも御無事では済むまいなどゝ申す取り沙汰がぽつ/\世上に流布(るふ)いたしまして...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...こんな取り沙汰を他所(よそ)に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...到るところで偉い旦那だと取り沙汰されるやうになつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...それに関する町の人の取り沙汰をキスに話した...
牧逸馬 「生きている戦死者」
...ホテルを売って立ち退くのがマダムのためだ」という、取り沙汰だ...
牧逸馬 「ロウモン街の自殺ホテル」
...妙なる義と天下に取り沙汰の事と見ゆ...
南方熊楠 「十二支考」
...六条の御息所(みやすどころ)はそういう取り沙汰(ざた)を聞いても不快でならなかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...またこんなことで自身の立場を不利に導く取り沙汰が作られるかもしれぬという遠慮を世間へあそばしながらの御慰問が始終源氏にあった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...しかも世間に取り沙汰されるのも忍ばねばならぬことを始終残念に思っているのであるから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...いずれにもせようれしくない取り沙汰(ざた)を人はした...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...確実なところから洩れた取り沙汰です」「でも...
吉川英治 「私本太平記」
...内侍の愛に溺(おぼ)れているのだ……という京雀(きょうすずめ)のもっぱらな取り沙汰なのだ...
吉川英治 「私本太平記」
...いや乱心だなんていう取り沙汰までありますが...
吉川英治 「私本太平記」
...誰がそんな悪意のある取り沙汰をば――」光秀の吐いた声は...
吉川英治 「新書太閤記」
...街の取り沙汰など持ち出され...
吉川英治 「新・水滸伝」
...専ら取り沙汰(ざた)するところによると...
吉川英治 「親鸞」
...一日ごとに昂(あが)っているという取り沙汰は...
吉川英治 「親鸞」
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