...風呂敷の中から讚美歌集を取り出す音が暫くざわ/\と聞えた...
有島武郎 「半日」
...第一の楽人(ことば)老人は落葉の小さい山をつくつた葉のうへに枯枝を載せさむさに顫へながら火打棒と棒さしをその孔から取り出す火を出すために火打を振りまはす枯枝に火がもえついた火が燃え立つてかがやく榛と水のない井戸の上に楽人たち(うた)ああ風よ...
ウイリヤム・バトラ・イエーツ 松村みね子訳 「鷹の井戸(一幕)」
...これを取り出すのにゴメズ君大骨を折ったが...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...死人を取り出す事を人々に命じた時...
小泉八雲 田部隆次訳 「おかめのはなし」
...縁(ふち)のかけたお椀を取り出すと...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...娘が懐から鍵を取り出すと...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「サセックスの吸血鬼」
...引き出しの中から鋼の手錠を取り出す...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...今や私は空間表象が根源的であることに着眼することによって空間直観という概念を取り出すことが出来た...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...そのまま殺さずに取り出すことが...
戸坂潤 「啓蒙の現代的意味と役割とについて」
...その内に実現された限りの思想を具体的に取り出すことが...
戸坂潤 「思想としての文学」
...いま易筮(えきぜい)を終って次に舶来(はくらい)の拳銃を取り出すという人であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...「御迷惑でしたろう」と小野さんは隠袋(ポッケット)から煙草入を取り出す...
夏目漱石 「虞美人草」
...脳は鼻を通して青銅のフックで取り出す...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...中からコニャックの壜を取り出すと...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「衣裳戸棚」
...利益を取り出すために...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...胸のポケットから裁縫道具の皮ケースを取り出す)……おばあさん...
三好十郎 「おりき」
...……」寛衣の間へ手を入れてハンカチを取り出すと...
矢田津世子 「反逆」
...」南はもう一度荷物を開けて中から双眼鏡を取り出すと...
横光利一 「旅愁」
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