...憎悪も利害の前には鋭鋒を収めるのに相違ない...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...私有財産としてこの農場からの収益は決して私が収める筈のものでない...
有島武郎 「農場開放顛末」
...自然科学の各方面で着々成功を収めるようになってからのことである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...わが地球兵団は果して宇宙の強敵に対して必ず勝利を収めるだけの自信があるだろうか...
海野十三 「地球発狂事件」
...丙の種族が攻めてきて戦わずして大利益を収めるようなこともつねにあるゆえ...
丘浅次郎 「戦争と平和」
...私はこの種子を収める場合に...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...彼らの身代金は自分のポケットに収めることにすると...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...もし彼がいわゆる「王公から私利を収める」輩に堕することを潔しとしないなら...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...その契約の定額以上に人民から搾取したものはことごとく自己の懐に収めることが出来た収税吏...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...映画で同時に別々の場所で起こっている事がらの並行的なモンタージュによって特殊の効果を収める...
寺田寅彦 「映画芸術」
...初めて統制主義の実果を収めることが出来た...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...それは聖僧の遺骸を収める箱の雛形とも云うべき形をして...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...実際的の効果をも収める気なのかと問うたのです...
夏目漱石 「こころ」
...なるほど天地玄黄(てんちげんこう)を三寸裏(り)に収めるほどの霊物だけあって...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...その役目は抜穂の田に出て稲を抜き乾(かわか)し収める以外に...
柳田国男 「海上の道」
...悉(ことごと)く鳥打帽の下に収めるのは不可能で且つ不自然である...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...それを手に収めることすら忘れているようだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...それらを収める主流というものがないのだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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