...反対に半馬身先に立つ――と思うと……まるでシーソーゲーム...
犬田卯 「競馬」
...普通の蚊がおしりを下につけるのと反対に...
鈴木三重吉 「パナマ運河を開いた話」
...よく電車の中などで、人に見られてゐることを少しも意識してゐないやうに見える女性の、自由な開放せられた美しさや、また反対に、女性が持つてゐる肉体的な無意識の嫌悪や謙譲や羞恥が反つて、肉感的な吸引力になつてゐることを、屡々見かけます...
竹久夢二 「ある眼」
...愉快そうな表情を見せるどころか! むしろその反対にかえって迷惑そうな渋面を作って...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...それと反対に一つの独立した作品としては大した傑作でもないような書画が...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...反対にもし、右の区別と分類とを承認すれば、交換の理論によって消費目的物及び消費的用役の価格決定を、次に資本化の理論によって固定資本の価格の決定を、流通の理論によって流動資本の価格の決定を、することが出来る...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...そうかと思うとまた反対に向うへ行く人々の中には写真機を下げて遠足にでも行くような呑気(のんき)そうな様子の人もあった...
寺田寅彦 「震災日記より」
...女の子はまた反対に男親を慕うのが当り前だというんだが...
夏目漱石 「明暗」
...それとは全く反対に...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...反対に、なにか穏やかな感情のなかにひきいれられてゆくのを感じた...
久生十蘭 「金狼」
...むしろ反対に考える...
久生十蘭 「魔都」
...日本とは反対に上流社会即ち紳士なる者は皆立派なる人たちであるが...
正岡子規 「病牀六尺」
...いや、反対に、私は記憶のあらゆる粒を一時に思い浮べるのだ...
松永延造 「職工と微笑」
...そんなのとは反対に歯がゆいような女でも...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...こんどは反対にうとうと睡り出した...
室生犀星 「音楽時計」
...反対に白い部分を明瞭に浮き立たさせるバックの役をしているのだ...
横光利一 「欧洲紀行」
...捕まるまいとすればそれと反対に今夜の餓(う)えをしのぐ工夫もない...
吉川英治 「江戸三国志」
...反対に伝七郎は、敵から眼の下に睥睨(へいげい)されている地上にある...
吉川英治 「宮本武蔵」
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