...それが私にも及ぶようになってきたのです...
伊藤野枝 「成長が生んだ私の恋愛破綻」
...当然その責任は僕の世話をしてくれたそれらの人達の上にも及ぶのだからと思うと...
大杉栄 「日本脱出記」
...頗る御感に及ぶと云々...
太宰治 「右大臣実朝」
...到底我らの思惟の及ぶところではありませぬ...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...その影響の及ぶところは無辺際に大きいのである...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...眼を転じて海外を眺れば、鄭芝竜(ていしりょう)(正保二年)は、我邦(くに)に向って、明(みん)の援兵を請いつつあるに際し、英国においては鉄漢クロンウエル虎視竜蟠(こしりょうばん)し、大いに海軍を拡張し、海王の覇権(はけん)をば、和蘭(オランダ)の手より※(もど)してこれを奪い、余勢の及ぶ所、西班牙(スペイン)の領地たる西印度(インド)のジャメイカを取り、元禄の末宝永の始めにおいては、東洋に向って漸(ようや)く立脚の地を占め、一千七百〇八年(宝永五年)においては、東(ひがし)印度(インド)商会の設立を見るに及び、駸々乎(しんしんこ)として支那辺海に迫るの勢を養えり...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...そのためには思想現象の今日に及ぶ歴史的発展――間道と袋小路と反作用さえを介して前進する思想の史的発達――を検討しなければならぬのは当然だ...
戸坂潤 「哲学の現代的意義」
...其の影響の及ぶ所は極めて広汎にして...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...手鍋の中にぶち込んだ風味に及ぶものはない...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...中には「正(まさ)に団栗(どんぐり)のスタビリティを論じて天体の運動に及ぶ類(たぐ)いだね」という男もあった...
中谷宇吉郎 「寺田先生の追憶」
...たまたま及ぶことあれば...
新渡戸稲造 「自警録」
...男の力にはもとより及ぶべきもありません...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...小判が出たと聽いて飛出した樣子ぢや杖にも及ぶまいな」「それから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...たった一人で二百に及ぶ死体堙滅の大業をやってのけていたのである...
久生十蘭 「青髯二百八十三人の妻」
...早乗りにかけては及ぶものがないという名人ばかりだから...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...自刃を携えて飛び出すなどの挙動に及ぶことあらば...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...一言の内乱鎮撫に及ぶことなく...
穂積陳重 「法窓夜話」
...この女に及ぶようなのは一人もいないぞ...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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