...又聞く、近年この種の翻案を密に剞(きけつ)に附せしものありと...
芥川龍之介 「骨董羹」
...『アーア』と又聞えた...
石川啄木 「雲は天才である」
...二人とも、同じ人の手にかかって死ぬのです」無表情な声が、又聞え始めた...
江戸川乱歩 「悪霊」
...表沙汰にならないといふことを關係者側の人からの又聞きの又聞きで聞いたといふ...
小穴隆一 「二つの繪」
...会の会計をしている方から又聞きしたことですから...
大阪圭吉 「三の字旅行会」
...又聞く、金山麓に深き洞窟あり、是れむかし金を採掘せし跡なりとの事也...
大町桂月 「妙義山の五日」
...さうして鼾はすぐ又聞え始めた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...そこで息子が又聞いた...
田中貢太郎 「平山婆」
...分けても盲人から又聞きした話が主であって...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...又聞いても信用せぬことゝしませう...
徳田秋聲 「媒介者」
...「何、何するんでえ」とんとんと、深雪が、廊下の板を叩いた音が、又聞えた...
直木三十五 「南国太平記」
...「当人が気に入らないのかい」と父が又聞(き)いた...
夏目漱石 「それから」
...絶えず新らしい事を知り又聞く事も若いものにとっては大切な事でその事に対する欲も劇しいもんです...
宮本百合子 「現今の少女小説について」
...又聞きの又聞きだからどうかと思って...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...又聞き取られてゐると云ふことを悟つてゐたに違ひない...
ジユウル・クラルテエ Jules Clarete 森林太郎訳 「猿」
...何分多くは何段かの又聞きであったため...
柳田国男 「山の人生」
...その当時の玄洋社員は筆者の覚束(おぼつか)ない又聞きの記憶によると頭山満が大将株で奈良原到...
夢野久作 「近世快人伝」
...祈願の夜籠(よごも)りまでしてもどったとか……そのおり久子から又聞きに聞いてもいた」「それにちがいございませぬ...
吉川英治 「私本太平記」
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