...やはり人波の去来する埠頭の前後を眺めまわした...
芥川龍之介 「湖南の扇」
...「お前なんぞは何時でも帰れるじゃないか?」ノスタルジアに感染した西村は月明りの中に去来する...
芥川龍之介 「長江游記」
...なお胸に去来する思いは絶えぬらしく...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...この頃しきりに脳裏に去来するものは...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...さういふシテが置物のやうなワキと調和ある位置を終始保つて去来するありさまを見て...
高村光太郎 「能の彫刻美」
...空に去来する雲……その雲を見るのが私は一番好きだった...
豊島与志雄 「悪夢」
...彼はすべて眼前に去来するものを...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...去来する雨に、あけ放してある馬車の中はすっかりぬれていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...わずかな青空を白雲が悠々と去来する...
永井隆 「長崎の鐘」
...それでも霧の去来する僅の間隙から日光のこぼれることもあり...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...けれど私の心の中を去来する激しい孤独を理解されたなら...
北條民雄 「孤独のことなど」
...邦夷の胸中を去来する不安はなかなかに消え兼ねた...
本庄陸男 「石狩川」
...私は私のうちに無数の心像が果てしなく去来するのを意識する...
三木清 「人生論ノート」
...暗夜に去来するを常とし...
柳田国男 「海上の道」
...その心に去来する想いがどのようなものであるか...
山本周五郎 「新潮記」
...去来する表情の一つ一つを...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...――この心の中に去来する幻影は...
横光利一 「上海」
...特にこの相談めいたことの去来する親しさも増すようになった...
横光利一 「旅愁」
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