...汽車は無心にゴロゴロと唸(うな)りながら過ぎ去った...
李光洙 「愛か」
...吉野は病める智恵子と共に渋民を去つた...
石川啄木 「鳥影」
...木っ葉微塵と砕け去った...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...三人の跫音(あしおと)はまったく私の聴覚の外へ消え去ってしまったのであった...
橘外男 「逗子物語」
...四月の下旬は夢のように過ぎ去りました...
豊島与志雄 「旅だち」
...兄の方は去ってゆく市民をながめていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...春は去つて將(まさ)に夏ならんとする市井(しせち)の情調の猶(なほ)掬すべきものあるを思ひ...
永井荷風 「十年振」
...すでに前記の事態が過ぎ去って...
中里介山 「大菩薩峠」
...ここは去年五銭くれたぞ」と松次郎がいった...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...その行為的直観的なる核を除去すれば形式論理的となるのである...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
......
野口雨情 「雨情民謡百篇」
...私が立去った後、数で二三十数えたら、私の立って居た場所を御覧下さい、宜しゅう御座いますか、サア、一ツ二ツ三ツ、四ツ――五ツ――」乞食体(こじきてい)の男は側を離れた様子、数を読む声は段々遠くなって行きます...
野村胡堂 「悪人の娘」
...もはや返らぬ夢と過ぎ去った少年の日のころ私は見も知らぬ場所(ところ)へ初めてやって行くのがとても嬉しかったものだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...直温の撰んだ過去帖...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...「だがみんな過ぎ去ったことだ...
山本周五郎 「桑の木物語」
...つひに死去前まで失はなかつた...
吉川英治 「折々の記」
...遠くの闇の裡へ逃げ去った...
吉川英治 「三国志」
...告げわたしてよいぞ」正季はだまって去った...
吉川英治 「私本太平記」
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