...去年の秋小学高等科を優等で卒業してから...
伊藤左千夫 「新万葉物語」
...東京の去年あたりからの不景氣が...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...扉をあけて去りました...
海野十三 「赤耀館事件の真相」
...いまは小柳雅子に会えなかったくやしさも心から消え去っていた...
高見順 「如何なる星の下に」
...去夜深更に及びて...
太宰治 「右大臣実朝」
...格別過去や未来を思ふことはしないで...
中原中也 「散歩生活」
...過去がこうであるから...
夏目漱石 「野分」
...去年から病気を持ち越しているんだってね...
夏目漱石 「明暗」
...君の過去の不幸は...
萩原朔太郎 「易者の哲理」
...まあ後々(のちのち)をみておれ」宮内はプイと立去った...
長谷川伸 「討たせてやらぬ敵討」
...そして過ぎ去ったのであろう?「さっき此処(ここ)いらで昼顔を見たんだけれど...
堀辰雄 「楡の家」
...――およそ英国における一切の改革は過去の先蹤(せんしょう)を典拠として行われたのであり...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...皆それぞれの過去を持つてゐる...
森鴎外 「大塩平八郎」
...「もう云ってもいいじゃあねえか」「あのときは済まなかった」とさぶは口の中で呟いた、「栄ちゃんに心配させて済まなかったと思う、――それでおら、思うんだが」「それはよせよ」栄二が遮(さえぎ)った、「おめえが思うと云うといつもあと戻りをするばかりだ、肝心なことを話してくれ」「うん」と頷いて、さぶは酒を啜ってから云った、「あの日、おみつちゃんが来たんだ」二の二おみつというのは芳古堂の娘で、としは今年十九歳、去年の春、日本橋檜物町(ひものちょう)の「さわ村」という櫛(くし)屋へ嫁にいった...
山本周五郎 「さぶ」
...日が経ってもなかなか去らず...
山本周五郎 「屏風はたたまれた」
...薨去(こうきょ)の当夜まで...
吉川英治 「私本太平記」
...はやく去れ、はやく去れ」と、泣き顔になるのを、追いやって、いまはかえって、ただ一人こそ、心やすしと、悠然、最後のこの世の景色を、うち眺めていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...すぐそこを立ち去って...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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