...『彼方(あちら)のお方からお取次で厶(ござ)います...
石川啄木 「菊池君」
...』長野が牛の樣な身體を慇懃(いんぎん)に運んで机の前に出て『アノ商況で厶いますな...
石川啄木 「病院の窓」
...「手前手練の早業にてサッと切り込んだので厶(ござ)るが……」と運よく腕一本を失って助かった被害者が病床で述懐した...
海野十三 「くろがね天狗」
...南蛮鉄の一枚肋(あばら)の鎧(よろい)を着込んでいたようで厶る...
海野十三 「くろがね天狗」
...其樣(そんな)事は厶(ござ)いません...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...「おめでたう厶います」と云つた...
林芙美子 「或る女」
...ありがたう厶いますと云つた‥‥)あの脣...
林芙美子 「或る女」
...電氣もついてゐるので厶いますから」で...
林芙美子 「大島行」
...手を振りて最早氣分はたしかで厶りまする歸るべきに家なく...
一葉 「暗夜」
...かうなると不思議なことばかりで厶(ござ)いますがその中でも一番不思議なのは私達はたゞ孔雀が実は美しい乙姫様であつたのには驚かされましたが――そんな不思議な光景の前に引出されてゐることを少しも驚いてゐない事です...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...「ぶしつけの段はお許しが願い度(と)う厶(ござ)る...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...兄様に会いに行かれては?」老人慌てて「馬鹿な事申すでない」「何故で厶ります?」と...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...T「貴殿が御強よう厶ったら...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...T「大体身共は内気な方で厶って喃」若侍手真似で「アカンアカン」云うが...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...T「日下部典六が怖くてよう来ぬのなら怖う厶いますと両手をついて詫びに来い!」と...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...T「怖いのなら怖う厶いますと双手をついて詫びて行け」「エッ」と典六不思議そうな顔...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...五郎蔵が「話が厶りますれば」と心易く典六に近附く...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...早やう厶いましたわね...
横光利一 「悲しみの代價」
便利!手書き漢字入力検索