...厳格に――けれどもつうやは母のように年をとっていた訣(わけ)でもなんでもない...
芥川龍之介 「少年」
...厳格に時間を守るように...
海野十三 「火星探険」
...「河合先生」もこの可愛らしい生徒に対しては厳格にする勇気がなく...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...伯父は厳格に言葉を返した...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...この旧友の弱点を彼女は厳格に批判した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...用達に連れられて役人の前に進むと役人が厳格に『名前は』と問う...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...かえってこの上もなく厳格にまた冷静に見えた...
永井荷風 「日和下駄」
...正直な見物も、ちっとの間は迷わされる――よい批評家というものがあって、公平に、親切に、厳格に、事を分けて、役者を叱り、素人(しろうと)を導いてやればいいのだが、今はその批評家というのが無く、ただ無いだけならいいが、その批評家というやつがグルになって、碌(ろく)でもないものをかつぐのだから、そこで吾々の腕力が必要になる...
中里介山 「大菩薩峠」
...厳格に責任を負うならば...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...厳格に言はばこれらは歌でもなく歌よみでもなく候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...もし厳格にいはば毫(ごう)も理窟なき者は歌なり...
正岡子規 「人々に答ふ」
...去年の正月初と今年の正月初といたく気候の相異を来すに至るを以て陰暦時代にても厳格にいへば歳の初を春の初とはなさず...
正岡子規 「墨汁一滴」
...達ちゃん食事等なかなか厳格にやられているらしいから大丈夫でしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...「遠慮をせずに定(きま)りどおりに厳格にやってください」と源氏から言われたので...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...とうとう厳格に純潔を守り通したこともある...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その教授法の厳格にして周到な事...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...侍は厳格に云った...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...「――殿のおことばを伝えます」こう言い放して厳格にかまえた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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