...男は怖いものでも厳めしいものでも無く...
伊藤野枝 「新らしき婦人の男性観」
...厳めしい廃院を見た...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「自転車嬢の危難」
...厳めしい父の顔が現われた...
豊島与志雄 「蘇生」
...平素厳めしい大叔父さんがふざけるのを喜んだらしく...
豊島与志雄 「人の国」
...銀の覆輪を施した厳めしい大積雲の群峯が...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...屹と女乗物の金鋲厳めしい扉を見据えて詰め寄りました...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...わざわざ六(む)つかしく厳めしい本を玄関に積み重ね...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...然しどうも」巡査部長は厳めしい紋切型で...
久生十蘭 「魔都」
...あの厳めしい壁に取りかこまれて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...彼女は自分の身内に対しては飽くまでも厳めしい礼儀を強ひるのだ...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...甲冑に身をかためた厳めしい武士(さむらひ)も...
牧野信一 「泣き笑ひ」
...そこには矢張り厳めしいいでたちの拾ひ手が侍してゐて...
牧野信一 「バラルダ物語」
...藤屋氏にとつての――」崖から崖へ差し渡した橋を渡るとピエル・フオンの館の厳めしい門である門の傍に丸型の実物大のブロンズの楯が掛つてゐる...
牧野信一 「ピエル・フオン訪問記」
...気を付ケ! 番号! などといふ厳めしい号令がかかつた...
牧野信一 「文学的自叙伝」
...夜更けまで主に脚どり厳めしい兵隊靴の音が絶えなかつたが...
牧野信一 「緑の軍港」
...鼓手は飽くまでも厳めしい力を込めて他の稍ともする浮き調子に...
牧野信一 「村のストア派」
...それは恰も国境を警備する番兵のやうな厳めしい顔をして...
牧野信一 「山男と男装の美女」
...私は花崗石の厳めしい門を潜(くぐ)ったとき烈しい胸さわぎと辱しめとを殆んど同時に感じた...
室生犀星 「或る少女の死まで」
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