...僕は厭人家と見なされるようにするより他に仕様がなかった――実は少しも人間嫌いでは無い僕が!――その後僕が変化したのは...
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン Ludwig van Beethoven、フランツ・ゲルハルト・ヴェーゲラー Franz Gerhard Wegeler、エレオノーレ・フォン・ブロイニング Eleonore von Breuning、ロマン・ロラン Romain Rolland 片山敏彦訳 「ベートーヴェンの生涯」
...性格も陰欝で厭人的(えんじんてき)で...
江戸川乱歩 「悪霊」
...この男をして今日ああいう偏執狂者(モノメニア)のごとき陰惨極まる厭人的な性格を作り上げていることから推せば………もう一つ今日なおこの失恋の痛手から...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...あゝまで不幸にはならなかつたらう(変人の多くは厭人だから)...
種田山頭火 「行乞記」
...ドヴォルシャークは引込思案で厭人的(えんじんてき)であった...
野村胡堂 「楽聖物語」
...私の醜い病癖や、不愉快な神經質的の惱鬱や、厭人思想や、虚僞や、下劣な高慢や、謙遜を裝うた卑屈や、賤劣極まる利己的思想や、混亂紛雜した理智の爭鬪や、畸形な、しかも醜惡を極めた性慾の祕密や、及びそれらのものの生む内面的罪惡や、凡そ私を苦しめ、私を苛責し、私を陰鬱にするところの一切のものが懺悔された...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...ショーペンハウエル的厭人(えんじん)感のニヒリズムから...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...厭人(えんじん)病的の厭世感や――それが実に高蹈派の「詩」なのである――を紛失させて...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...訪問者も絶えて無いので何だか昔の厭人病者の物わびしい遁世生活を思ひます...
萩原朔太郎 「田端に居た頃」
...近代の厭人病者は...
萩原朔太郎 「田端に居た頃」
...しかし僕の厭人病も...
萩原朔太郎 「田端に居た頃」
...非常に重たい小説をよむと厭人病者の話が出て居た...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...不吉な厭人的情操や病鬱的精神や...
萩原朔太郎 「非論理的性格の悲哀」
...人を愛しすぎたがために却つて厭人的になつてしまつたもの...
堀辰雄 「ゲエテの「冬のハルツに旅す」」
...併し本当の厭人厭世となつたら...
宮原晃一郎 「愛人と厭人」
...ツウルゲーニエフが「煙」の中で、誰だつたかに「私は限りなく露国を愛するが故に、限りなく露国を憎む」と言はしたやうに、生きんとする生命の促進から起つた執着があればこそ、厭人も厭世も、憤りも憎みもあるのだ...
宮原晃一郎 「愛人と厭人」
...厭人(えんじん)的にハニカミ勝(がち)な性格に押え付けられているらしく思われるのであります...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...一人(ひとり)の厭人主義者(ミザントロオプ)も無ければ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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