...往来には厨(くりや)の煙とも夕靄(ゆうもや)ともつかぬ薄い霧がただよって...
有島武郎 「或る女」
...料理番の厨室(ギャラリー)を代表している...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...その棚の上に厨子(ずし)があり...
井上円了 「おばけの正体」
...その傍には高蒔絵の御厨子...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「魂の喘ぎ」
...小さな厨子(ずし)に這入(はい)っている不動様が出ている...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...庖厨(かって)の庭から入り...
田中貢太郎 「地獄の使」
...三娘はそれから厨(だいどころ)へ入って往って母にかわって炊事をし...
田中貢太郎 「水莽草」
...玉虫厨子とはまた別の趣きのある作品と思われるのに...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...妹の家の厨司は腕利きで...
長谷川時雨 「北京の生活」
...行厨(うちかひ)をかつぎいたくも疲れわが名前ある表札を幾たびか読みつつ去らんとはせずその小さき影ちぢまりわが部屋の畳に泌みきゆることなし...
室生犀星 「忘春詩集」
...厨子王が登る山は由良(ゆら)が嶽(たけ)の裾(すそ)で...
森鴎外 「山椒大夫」
...厨子王は雑木林の中に立ってあたりを見廻した...
森鴎外 「山椒大夫」
...また漢時代のものを想わせるような厨子(ずし)も作る...
柳宗悦 「現在の日本民窯」
...またこの石で厨子(ずし)だとか像だとかを刻みます...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...老人の主厨(しゅちゅう)が飼っている斑(まだら)のフォックステリヤが...
夢野久作 「難船小僧」
...厨を見廻って来て叱った...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...――では将頼、おまえは、おとといの夜も、いったように、おれと分家して、近々に、御厨の方へ住め...
吉川英治 「平の将門」
...すぐ厨(くりや)の蔵からさっと走り出て来て...
吉川英治 「宮本武蔵」
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