...それは切符の台紙のボール紙の厚みが著しく薄くなっていたのである...
寺田寅彦 「破片」
...内側のかたい厚みをけずり...
徳永直 「白い道」
...食い込むような厚みのある説明を与える叙述力を持っているが...
戸坂潤 「読書法」
...壁の厚み三尺以上もあり...
豊島与志雄 「怪異に嫌わる」
...青苔の層が十年の厚みを加えていた...
林不忘 「あの顔」
...厚みと暖かさと活気にみちた自然な好技に...
宮本百合子 「「建設の明暗」の印象」
...底辺の厚み三尺三寸とかいう高壁が蜒々(えんえん)と松の木の間...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...心に厚みがあります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...内容とか作品の厚みとかをすぐ読み分けるかんを持っているから...
室生犀星 「芥川の原稿」
...我々の武器の重さや厚みなどを考えてみると...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...径七寸四分、厚み七分五厘...
柳宗悦 「工藝の道」
...釉薬の厚みと相俟ち限りなき潤いを示す...
柳宗悦 「工藝の道」
...彼らは形を抱きその厚みに吻(くちづ)けをした...
柳宗悦 「民藝四十年」
...特に大腿部でやわらかい厚みと...
山本周五郎 「季節のない街」
...温かく、重たく、そして粘るように軟らかな妻の躯が、妻の躯の弾力のあるまるみや、厚みが、自分の背中にじんわりと押しつけられるのを感じながら、甲斐はやはり無抵抗に動かなかった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...横から見れば必ず硝子の厚みがわかると同時に濃淡二様の二重映像が見えるのと同じ道理であります...
夢野久作 「鼻の表現」
...この机の厚みが一インチある...
蘭郁二郎 「宇宙爆撃」
...日本絵の具といえども胡粉を多量に使用することによって厚みや執着力を印象することは不可能であるまい...
和辻哲郎 「院展遠望」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??