...節くれ立った厚みのある毛胸に一糸もつけない大男は...
有島武郎 「或る女」
...厚みもこのくらい...
梅崎春生 「狂い凧」
...この地方特有の赤黒い釉薬(うはぐすり)をかけた屋根瓦のぎつしりした厚みがその上に覗いてゐた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...群集の幾層もの厚みを示していた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...肩には肉の厚みも見え...
豊島与志雄 「秦の出発」
...少し厚みのある真紅な唇は...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...いずれも一寸の厚みある板を...
中里介山 「大菩薩峠」
...ポッテリとした鱗粉の厚みを感じさせながら...
久生十蘭 「蝶の絵」
...夜来の厚みが減ったとも思えない雪の半分ほどまで二階の影をくっきり落して...
「今朝の雪」
...厚みと暖かさと活気にみちた自然な好技に...
宮本百合子 「「建設の明暗」の印象」
...青葉がすっかり重みと厚みとを増して...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...厚みというものは大いに尊敬しなければならない...
柳宗悦 「台湾の民藝について」
...ヒユシ豆腐を厚みに切つて油で揚げたものを...
柳田國男 「食料名彙」
...たくましい厚みとまるみと...
山本周五郎 「あだこ」
...それは重なり合って這い出ようとする虫の厚みであった...
横光利一 「上海」
...頽廃の極が積み重なり一種の胸苦しい厚みを泛べ...
横光利一 「北京と巴里(覚書)」
...いわゆる軍の厚みがない...
吉川英治 「三国志」
...この机の厚みが一インチある...
蘭郁二郎 「宇宙爆撃」
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