...村の人の信頼が厚く...
石川啄木 「刑余の叔父」
...厚く回向(えこう)されて...
直木三十五 「南国太平記」
...草むらの萌草(もえぐさ)の厚く茂れる底に...
夏目漱石 「薤露行」
...空は打ち返したる綿を厚く敷けるが如く重い...
夏目漱石 「薤露行」
...廻れ右をやるんで足の皮が大変厚くなってると云う話だぜ」「まさか...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...清朝に代ってからしばしば礼を厚くして招かれたが...
藤島武二 「画室の言葉」
...その意味十分に判らぬが昔兎を族霊として厚く葬った遺風とだけは確かに知れる(一九〇八年版ゴム『歴史科学としての民俗学』二八七頁)...
南方熊楠 「十二支考」
...尼君の法事の北山の寺であった時も源氏は厚く布施(ふせ)を贈った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...雪が大降りになって厚く積もった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...書ける気が厚くなってそれを行うことが治療の側でも...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...長く降るよりも厚くふり...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...これに厚く胡粉(ごふん)彩色を施します...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...しかも国民全体の生活に厚く影響を齎(もた)らし...
柳宗悦 「民藝四十年」
...厚くふくらんだその手紙を披(ひら)いた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...厚く捲(まく)れあがった赤い大きな濡れた唇や...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...まだ暗く厚く茂っている...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...作手(つくで)の甘泉寺(かんせんじ)に手厚く葬ったのでも分るし...
吉川英治 「新書太閤記」
...忠義堂の上座に厚く迎えて...
吉川英治 「新・水滸伝」
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