...一言で云つて了へば彼にはコンゼクエンツを要求する氣分が隨分濃厚に働いてゐたのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...私に手紙よこすとは何と云ふ厚かましい人と...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...広い厚ぼったい顔つき...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...厚いアルバムか出ると...
林芙美子 「新版 放浪記」
...風俗厚き良家の父母は其子に命ずるに...
福沢諭吉 「帝室論」
...ヤレ昔を忘れて厚かましいだの可笑(おか)しいだのと云う念が兎(う)の毛ほども腹の底にあっては...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...数ある厚顔無恥の中でも...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
......
槇村浩 「長詩」
...そして彼の厚い唇は...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...ここは厚(あつ)い立派(りっぱ)な地層(ちそう)で...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...もとから重厚な所の少ない性質のこの人は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...或は稍(やゝ)厚きに過ぎたものと見るべきではなからうか...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...余は透谷が友人に対して深厚なる同情を傾くるを常としたる人物なりしことの一証として左の事を語らんと欲す...
山路愛山 「透谷全集を読む」
...稼ぎ高を山分けに致しますから……とか何とか厚顔(あつか)ましい事を云って...
夢野久作 「二重心臓」
...厚板を横に幾枚も重ねた竪固な塀を繞らした邸宅の多い事などが珍らしく感ぜられた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...それは分厚い一ト束(たば)にもなる反古の量(かさ)だったので...
吉川英治 「私本太平記」
...その厚い金縁(きんぶち)眼鏡の輝きを...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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